「明日もし私がいなくなっても、貴方はきっと気付かないよ」
別に責める風でもなく彼女は言う
そう言う彼女に応える言葉を僕は持たない
この先もずっと自分が彼女の人生の表側に出ていくことはないだろう
ある日突然連絡が途絶えても
彼女の身に何があったのか 確かめる事も出来ず
日々を過ごし
彼女からの電話を待ち続けるのだろう
そしていつか
もう二度と会えないことに気付く
以前 彼女が僕の前から何も言わず居なくなった後
このイメージを頭の中で繰り返した
何度も 何度も
今でも時折その当時のことを思い出す
そのたびに 暗い気持ちになる