2019年10月13日
チロちゃんが15年と10ヶ月の生涯を全うしました。
15年前のとある雨の日、私はチロちゃんと出会いました。
雨に濡れて薄汚れた子ギツネみたいな姿を見た瞬間から私は多分チロちゃんの事が大好きになったんだと思います。
里親を探したけど雑種のメスでは引き取り手が見つからず、仕方なくロクに犬を飼った事ない我が家で飼うことになりました。
犬小屋を買い、少し歩き回れるように地面にワイヤーを張り、首輪を付け、その首輪にチェーンを付けた瞬間、回れ右をして私に背を向けた姿が今でも忘れられません。
あの瞬間以降、服従のポーズも番犬もしなくなりましたね。
居場所を確保して営業終了したんですね。
私が夕方になると散歩に連れて行ってくれる人だと認識してからは、私が午前中に行っても全く表に出てきてくれなくなりましたね。
チロちゃんにとって私はただの散歩係なのだと悲しくなりました。
それでも10月7日の朝、チロちゃんが倒れたと連絡を受け駆け付けたら、プルプル震えながらも出てきてくれて、私の膝に鼻先を当てて離れようとしなくて『あぁ、私、なんだかんだで好かれてたんだなぁ』と思って涙が出ました。
一緒に住んでた訳ではなかったから充分に世話して上げられなかったのが心残りです。
犬の飼い方もよく分からなくて見よう見まねで正解ではなかったと思います。
後悔を挙げたらキリが無いです。
最期も台風の最中だったとは言え私は看取る事は出来ませんでした。
でもチロちゃんは賢い良い子なので、実家の地区に避難指示が出る前に静かに旅立ってくれました。
避難している最中に旅立たれていたら凄く胸が痛かったと思います。
夜が明けて、良く晴れた台風一過の空の下、みんなでチロちゃんとお別れしました。
思い出がありすぎて言葉にならなくて、ありがとうとかお疲れ様とかしか言えないけど、本当に掛け替えのない存在でした。
また出来たら来世で会おうね。
大好きだよ、またね。
バイバイ。