手術から1週間たった頃に母は一般病棟に移った。

母は話せなくなってしまったので、コミュニケーションをとるには、母の目や顔の表情を見て判断している。「yes」の時は頷いてくれるからわかりやすい。

嫌な時、わからない時は眉間にシワが寄る。


自分が今何処に居るのかも理解出来てないようだった


今日はわかってくれるかも?

って毎回期待して、やめとけばいいのに

「お母さん」
って声をかける。

母は眉間にシワが寄る。

撃沈する


何処までの事を理解して、何処までの事を覚えているのか、気になって必死に探る。

写真持って行ったり、母の身近な人の名前を言ってみたり…

赤ちゃんの頃なら私の事わかるかも!
とか、今の私の姿がわからないだけかも!とか

母には酷な事をしていたと思う。
好きで忘れたんじゃない。



キッツいな~

って独り言を言いながら病院から帰っていた。

寂しくて寂しくて堪らなかった。

一人ぼっちにさせられたみたいで、誰か助けてくれ!って。

助けてなんて誰にも言えなかった。
だって私しかいない。

先生や看護師さんや相談員さんとのやり取り、馴れない事をしなくちゃいけない毎日は私を追い込んでくる。

兄叔父に言われた

淡々と受けとめて淡々とやっていく

これは本当に難しい。
ドンとこい!って覚悟も決めれない。

こういう時他の人たちはどうやって自分の気持ちに折り合いをつけるんかな?
どうやって乗り越えるのかな?


母には私しかいない。
だからしっかりしないと!ってギリギリのところで踏ん張る毎日だった。