夢の雫-イチョウの街



  燃える季節


燃える季節が通り過ぎ

風のぬくもり街角に

貯めてざわめく心持

ほっとため息こぼしても

イチョウの黄色に吸い込まれ

華やぐ心がよみがえる


あの夏の日の夕暮れが

輝く瞳の交差点

雲に流れて飛んでいく

青と白とに散り散りに

ぐっと唇かみ締めて

燃える季節を描き出す

たそがれ時の街角で

ぐらり心が揺れていた