夢の雫
愛の重さ


暖かい日暮れに
紫陽花の咲く道を
あてもなく辿る


今あなたは何を見ているの
今あなたは何処にいるの
今あの紅く色づくそれが見える


この透明な時間を
このくもりのない心を
このままあなたに届けたい


一日の疲れを身体に感じながら
一時の安らぎをあなたの面影に求めます
一瞬の迷いだと言い聞かせて


愛の重さをかざしても
愛の真実は伝わらない
愛の時間だけは足跡となって残っているのに


過去と未来その狭間の現在
あなたの美しい姿がますます輝くときです
素敵なあなたが生まれつつありますね


夢の雫-野生の輝き

小鳥に託して



夜中受話器をあげて、1-2秒

空飛ぶメッセージは籠の中

静かな朝の小鳥のさえずり

翻訳機があれば分かったのに

まだ届いていませんか?

今度はもっと大きな箱に入れて

しゃべれる鳥に託しましょう

空気はつながり、あなたの窓を震わせます

耳を澄まして、静かに聴いて

心臓が、モールス信号を打っているのが分かるでしょ

もっとたくさん栄養を、

不純物が入らないように

あなたの心がやせない様に送ります


夢の雫-湖の煌めき

別れの朝



弁柄色のウエーブした髪

ひよこのように小さな歩幅で歩く姿

秘めた思いが息づく小さな胸

すらっと伸びた脚とちょっとふっくらした太もも

どんな洋服も似合うすっきりとした胴回り

そして、憂いを抑えた切れ長の目

つんと澄ました鼻の輪郭

桜貝のように淡いピンクの唇

そこから生まれる優しさに包まれた明るい声

物語の情景をリアルに伝えるお話

すぐにパソコンを壊すくせ

湧水のようにじわーと溢れ出す涙

子どもたちに翻弄されつつも抱擁する母の姿

なにより、美しく私を愛してくれた

これからも活発に、素敵になってください