動物園にも様々な想いが渦巻いている。
其処で写真を撮るのは、僕にとって楽しいだけの其れではない、彼らの想いを分かってわかって欲しいみたいな想いもあって・・・・・

 見ていて辛くなることがある、シャッターを切りながら、なにが辛いの?
どうしたいの?って心の中で呟く事が間々ある、もちろん楽しい其れも多いし、時には心和む其れも・・・


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Photo Title 『囚われの人』



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Photo Title 『囚われし哀しみ』

 この二枚ブラックザノンと、下の一枚は同じ日に撮った写真である、彼らには彼らの苦悩があり、哀しみがあり、歓びがあることをファインダーを通して感じてきた。

 ファインダーを覗きながら、心で語りかける、ファインダーの向こう見える彼らの瞳に其れを見ようと想うのに、僕に見えるのは苦悩や、哀しみの所在だけ、その訳はけっして見えてはいない・・・・・

 『おはよう、元気だった!』

って声を掛けてから撮り始めるのが僕の遣り方、時にはポーズ取ってくれるの!?って想うような仕草を見せてくれることも・・・・・・・・・

 辛そうな子を取ったあとは、やはり
 
 『元気出してね』

って暫く眺めてから其処を離れる・・・・・・・


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Photo Title 『母子(ふたり)』

 クロザルの母子、彼女を見ていて僕は聖母マリアを頭に描いていた、優しく慈しむように我が子をそっと抱く・・・・・
 まるで腫れ物に触るように、そっと優しく我が子を抱き、けっして力を入れていないのが彼女を見ていてわかった、そして彼女の顔には母親の安らかな顔があった・・・・・

 女性は子供を宿してマリアさまになる、そんなことを想うことがある、勿論だかといって女性が子供を産むべきだとなどと言うつもりは甚だ無い、寧ろ今まで僕が見てきた中でそのように感じてきただけのこと・・・・・

 写真の被写体として、僕は人間を殆ど撮りはしないが、妊婦さんや、小さな赤ちゃんを連れているお母さんの中に、其れを想うことがよくある。

                         撮影地 千葉市動物公園