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 人生という名の旅  


 その男は旅人だった
 人生という名の道を歩く
 
 男の顔には何時も笑顔があった 
 なぜならら彼が向かう先には光がある
  
 ひたひたと彼は光に向かって歩く
 やがて彼のからだが光に包まれて
 
 彼のからだが骨の一片も
 灰のひとひらすら残さなくても
 
 彼はひたひたと歩く
 彼は知っていた
 
 強い光が彼を包むとき
 彼の肉体を焼き尽くすことを
 
 そして魂が浄化されることを
 だから彼は歩き続ける
 
 ひたひたと
 歩き続ける
 
 彼の肉体は消え消え失せ
 今は魂だけが歩き続ける

 光の向こうに待つ人に逢うために
 その魂は微笑み続ける
 その魂は幸福に満ちていく

Poem by Tora