北海道内の大型連休。ハッキリ言って、4連休がほとんどで、10連休なんて夢のまた夢という企業がほとんどです。

 前半と後半にクッキリ分かれたカレンダー配置。中間の平日3日間が「大型連休」の妨げとなっています。

 行楽には1か月早いし。

 インバウンドの観光客には自国がゴールデンウイークではないでしょうから、この時期だから旅行に行こうとはならないでしょう。

 

 そんな時期だから、「GWなのにJRスカスカだべ」という評判も100%正解とはいえない微妙なものです。

 

 ただ、事実として前半3日間、平日3日間は都市間バスは積み残し、増便が当たり前、JRは空気輸送という極端な現象でした。

 

 今までは荒天にならなきゃ、早い・定時のJR安価なバスという特色で、双方互角な戦いをしていました。

 もちろん1回の輸送力ではJRが上でしょう。高速バスは座席数以上の乗客を乗せることはできませんが、JRは5両~6両満席でもデッキなり通路なりで立っていけば目的地に行けます。

 

 この微妙なバランスが崩れたのは、札幌バスターミナルの取り壊しから。

 札幌駅新幹線ホーム建設で、札幌駅横のエスタが使えなくなり1階部分にあったバスターミナルが数年間市内数カ所に分散されました。

 札幌市民や地理に詳しい人は、高速あさひかわ号は北〇条西◇丁目✕✕ビル、高速むろらん号は……と言われてすぐに行けるでしょうが、他の町から札幌に出かけた人にはイマイチわからない。

 しかも、屋根のあったバスターミナルから雨ざらしのバス停に引っ越し。

 これはJRにいい風が吹きました。

 

 この時はバスの空席が目立ち、JR利用者が増えました。

 

 3月、ダイヤ改正で「えきネット」を大プッシュしたJR。

 スマホで予約できる。ここは便利です。

 乗る前に発券。これがネック。二度手間に感じます。

 Kitacaの利用エリアが札幌圏から旭川駅まで拡大されたのもダイヤ改正にあわせて。

 アナログ感覚でJR利用していた地域にデジタル脳でいきなり「馴れろ!」と言われても……。

 そして、ダイヤ改正での不満は、自由席の削減。

 「おおぞら」「とかち」「すずらん」「北斗」は全席指定。「カムイ・ライラック」は自由席が各1両削減。

 旭川から札幌に行く場合、Sきっぷ(特急自由席往復)を使います。

 片道4690円(自由席)が往復で5500円。この割引率はスゴイ!

 できる範囲で精いっぱい都市間バスの対抗しています。

 

 そして、札幌と旭川は1時間1~2本特急がありますから、出かける時は時間を決めて行きますが、帰りは行き当たりばったりで乗れるのに乗るという人がほとんど。

 それなのに、自由席が減ってしまった。これは不評というか、怒りを買ってしまった。

 

 片道バス、片道JRという使い方は前記の通り損。

 だったら初めから往復バスにするという人が増えて、JRは「えきネット」で指定席購入を勧めても客離れが止まらないのがGWの空気輸送の原因。

 連休後半はおそらくバスに乗れない人たちでそこそこの乗車率になるでしょうけど、行楽シーズン本番の心配もあります。

 

 道外からの観光客は「えきネット」や交通系カードを使いこなす人が多いと思いますが、初めてのデジタル旅を押し付けられる田舎民のJRに対する嫌悪感を拭えるんだろうか。

 

 この際、所要時間が多少かかってOKだから、急行列車の復活が一番いいんじゃないかと思う。これかなり本気で思っています。

 全席自由席、ボックス席。

 旭川~札幌を2時間以内ならバスより早いし1時間25分のカムイとの差別化できる。

 だいたいね、特別急行だから特急だべさ。急行がないのに「特別」ってわけわかんねぇべ。

 

 JRには頑張ってもらいたいんです。これ以上廃線はしないでもらいたいんです。

 指定席530円欲しさに自由席減らすなんてセコイ。

 もっと利用者に寄り添って、乗って面白い列車ダイヤにしてほしいものです。

 

 高い料金設定にして空気輸送するより、安く使い勝手のいい列車に多くの人が乗る方がいいと……素人の私は思うんだけど。やらないってことは、安い料金で大量の人を運ぶより高い料金設定の列車を空気輸送に使う方が儲かるってことかな???

 

 なんか世の中おかしいことが増えてるから、そんな時代なのかもしれない。

 

 長生きし過ぎたかな~。