廃線となった根室本線富良野~新得の区間の駅で活用が決定している唯一の駅が幾寅駅です。

 

 映画「鉄道員」のロケ現場として今でも観光客がたくさん訪問しています。

 

 

 「幌舞駅」は映画用。正式な駅名は「幾寅駅」。

 今となっては「幌舞駅」として残されるんだからOKですが、現役時代は「幌舞駅」がデカ過ぎと感じていました。

 駅前の丸型ポストと電話ボックスが個人的にはお気に入りの幌舞…幾寅駅です。

 映画のロケセットも残されています。

 駅舎内も入れます。ロケ資料館もあります。

 ホームも自由に立ち入りできます。

 

映画用の腕木式信号が正規の信号なら、東鹿越駅が終着ではなくこの駅まで……

車窓のスキー場。富良野まで来たって感じたものです。

この駅は駅名標が残されています。案内看板…書き直さないのかな……???

 

ホームから見下ろす駅舎。この角度が好きって人多いんだそうで。

映画のロケ地に選ばれた理由もホームにあがる「間」がいいということだったそうです。

 

 幾寅駅は南富良野町の中心地にある駅です。

 町内から富良野市内の高校への通学生は夏場は家族が送ることがほとんど。

 ところが冬は峠越えと視界を妨げる吹雪。自家用で送迎するには危険です。

 鉄道が運転見合わせの間、朝の富良野行代行バスはこの駅から20人以上の通学生が乗り込んでいたらしい。

 

 3月一杯で廃線となりました。もしダイヤ改正とともに廃線だったら通学期間と葬式鉄ラッシュが重なって、通学生が乗り残しということもあったかも。

 テツが押し寄せた時期に春休みというタイミングで、大きなトラブルはありませんでした。

 去年、留萌本線の一部区間廃止の時に、廃止翌日に留萌に泊ったテツが朝のバスに集中して、地元の人がバスに乗れずに移動に難儀したという報道がありました。

 今回はそういうことがなかったというだけでホッとしました。

 

 幾寅駅はこれからも安泰でしょう。

 広末ナンチャラが映画を汚すことがこれ以上ないことを願いつつ。

 

 

 明治35年12月6日 開業

 令和6年4月1日 廃止