今回の兄の様子で、今までたくさんの死に直面している人たちを看て来たことで思い出した。

 

 家族も医師も容態の変化には敏感であっても、死に直面している患者に対するメンタルの部分のケアと言うのが行われていない事だ。

 

 ただ、それに類するものとして、伴侶であったり子共であったり、付きっ切り看病をしている場合は、自然に患者は落ち着いていると過去の例で思えた。

 

 コロナ禍の中の患者は、どの病院も面会禁止なので、多くの患者は死に向かって大きな不安や、兄の例のように治療と称するもので、ストレスが大きくなっていたのではないかと思ってしまう。

 

 そして、今の病院のように緩和ケアとは言いながら、精神面のケアは皆無なので、本当の意味での緩和ケアなのかと疑いたくなってしまう。

 

 心身ともの緩和ケアが必要ではないかと、今回の兄の例が感じさせた。

 でも、その前に欧米豪のような自然死を尊重する医療の導入も必要ではないかと思う。

 そうすれば、どちらも必要がないのだから。

 

 眠れぬ夜に、そんな事を考えてしまって。

 

 今日の兄は寝ていたので、起こさずに洗ったものだけを置いて帰りました。