すみません、今回はそこそこ毒舌です。
将棋大会で用いられる外来語のうちいくつか、私にとって受け付け難いものがあります。日本語で表現できる事柄なら外来語を使わずに日本語で表現してほしい、と感じています。
間違っている外来語 | 原語表記 | 原語の本来の意味 | 言い換えてほしい用語 |
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トーナメント | tournament | 大会 | 勝ち上がり戦、knock-out、single-elimination |
勝者トーナメント/敗者トーナメント | tournament | 同上 | 無敗者の山、winners' brackets / 1敗者の山、losers' brackets |
リーグ戦 | league | 同盟、連盟 (「セ・リーグ」「パ・リーグ」のように、球団が集まって連盟を作り、優勝者の決定方法などを話し合って決め、それに従って対戦するのが「リーグ戦」。運営主体が「リーグ」であればそれらは全て「リーグ戦」であり、総当たり戦である必要はない。) |
総当たり戦、round-robin |
予選リーグ | league | 同上 | 組、pool、block |
間違った用法は子どもの教育に悪いです。間違った概念で外来語を覚えてしまうと将来恥を書きます。英米人相手に「私はマンションに住んでいます」なんて発言したら大恥をかく (それも発言者個人ではなくて日本人全員が頭悪いと誤解されるほどの大恥をかく) のと同様です。(例えば、日本人はこういう外観と間取りを「マンション = 豪邸」と呼称している、と理解されるわけです。)
恥をかかないようになるには、文脈によって語義を切り替えなくてはならず、やっぱり子どもの認知容量面の負担になります。
お願いです。大会以外のことを「トーナメント」と呼ばないで下さい。league (同盟・連盟) と呼べるほどの主体 (社団) もないのに「リーグ戦」「予選リーグ」と呼ばないで下さい。誰かが間違った用語を使えば使うほど、子ども達の頭の中の定義が不正確になっていき、将来その補正に苦労するのは子ども達です。
お気づきかもしれませんが、私が書く文章は原則として日本語を使っています。どうしても外来語を使わざるを得ない場合は鍵かっこを付けるか、または原語表記にしています (わずかに例外があります)。これは、外来語よりも日本語の方が人による定義のブレが少ないためです。