先日将棋のB級順位戦で、羽生善治九段対久保利明九段の将棋をYouTubeの実況で見ていました


私はここ数年将棋への興味は結構なくしていましたが、羽生世代のプロ棋士達は年齢が近いこともあって、思い入れがあるので対局を結構見ていました


その中で羽生善治九段の負けが目立つようになって、勝率も急降下してA級順位戦から前期はついに降格してしまいました


羽生善治九段も50代になって、やはり年齢的にも衰えてくることは仕方ないと思いますが、これまで羽生善治九段の強さをずっと見てきて人間としては、今の状況が一時的な不調だと思いたいです


そして今期の羽生善治九段は、勝ちまくっていて復調の雰囲気がありましたので、この久保利明九段とのB級順位戦に注目していました


これまでの羽生善治九段対久保利明九段の対戦は、羽生善治九段が全盛期から強さを保っていた時期は勝ちまくっていて相性がいい相手にイメージがありました


ただ最近は羽生善治九段が、久保利明九段に負け続けているという話で、羽生善治九段が復調したかどうかを見るのにいい対局だと思いました


この対局は序盤は互角か羽生善治九段の少し優勢でしたが、中盤から終盤にかけて羽生善治九段が崩れて自滅したように負けました


昔の羽生善治九段の将棋は中終盤で、解説者の予想以外の指し手をしたら、実は気が付かない好手だったというのを何回も見てきました


今のプロ棋士の対局は、将棋ソフトで数字で形勢が判断されるので、疑問手や悪手は数字でハッキリ表れてしまいます


それで今回の対局も羽生善治九段が崩れて自滅したのがわかったのですが、私はいろいろ複雑な気持ちになりました


羽生善治九段の中終盤の崩れた自滅した内容は、羽生善治九段の衰えを感じさせましたし、あと将棋ソフトの形勢の数字化や次の指し手予想は、テストのただの答え合わせに感じました


将棋ソフトというプロ棋士よりすごく強い存在が正解の指し手を表示して、プロ棋士がそれを当てて指すかどうかに注目するのは前に丸山忠久九段が言った「コンピュータに支配された世界」に感じました


将棋というゲームが未知数の部分が多い時は、人間性や感情が勝負に大きな影響を与えていましたが、そういうものを極力なくして技術論にしたのは羽生世代の動きでした


それによって将棋はどんどん進化しましたが、将棋ソフトという人間よりはるかに将棋が強いコンピューターの存在がプロ棋士が将棋ソフトの指し手をまねるという状況にしてしまいました


羽生善治九段が、将棋ソフトをプロ棋士達が研究に利用するのが当たり前になった時代に急に成績が落ちたのは、いろいろ複雑な思いです


今の将棋界は藤井聡太五冠が独走状態で、若き新しい最強の天才に将棋界は藤井聡太ブームになっていますが、その反動は私はかなりくると思います


将棋のプロ棋士という仕事があとどれくらいあるのか?というのも考えてしまいました


私は羽生世代が引退したら、もうプロの将棋に興味が無くなると思います


私は羽生善治九段をすごく尊敬しているので、引退までは応援する気でいますし彼の人気はプロ棋士の中でもやはりすごいです


今期の羽生善治九段のB級順位戦の結果は、今後の彼のプロ棋士生活を大きく左右すると思いますので、私はこれからも応援していきます