6月7日に行われた井上尚弥対ノニト・ドネアの試合は、井上尚弥選手の衝撃の2ラウンドKO勝ちという結末になりました
私も試合の動画を見ましたが、異次元の井上尚弥選手の強さに衝撃を受けましたし、この試合の井上尚弥選手が今までで一番強いと思いました
この試合の前に私は試合の予想をブログで書きましたが、井上尚弥選手の苦戦しての判定勝ちと予想していました
これはドネア選手がWBC世界王者と暫定王者の無敗の王者の2人を4ラウンドのKO勝ちしていたからです
この2人の王者は、スピードがある選手で、ドネア選手はスピードで勝負せず戦略でKOした印象で、ドネア選手はじっくりと試合をすると思っていました
そうなれば百戦錬磨のドネア選手を、いくら強い井上尚弥選手でもKO勝ちするのは困難だと思っていました
それにドネア選手は、フェザー級王者までになった5回級制覇した選手で、フェザー級のパンチを経験しているので、KO勝ちは難しいと思っていました
ドネア選手は、直近2試合の勝利で自信をつけていましたし、井上尚弥対策も一回戦っていますし百戦錬磨のレジェンドなので、しっかりやってくると思いました
そして今回の試合ですが、井上尚弥選手の成長がドネア選手の想定を遥かに上回ったということだと思います
今回のドネア選手との試合は、井上尚弥選手が前回苦戦した相手なので、絶対KO勝ちにこだわって調整のモチベーションもすごく高かったと思います
この試合は、序盤を見た人達はドネア選手は調子がいいと言っていますし互角に展開でした
井上尚弥選手は1ラウンド目は、相手の様子をいつも見る戦い方をしますが、今回はドネア選手と前回の試合で12ラウンド戦っているので、様子見しないで仕掛けていきました
井上尚弥選手は、コンパクトに小さく速い動きでパンチも的確に打ち抜くスタイルが、いつもより強調されていたと思います
そして1ラウンドの終了近くに、井上尚弥選手は左フックをフェイントにして右ストレートをドネア選手のテンプルに的確に打ち抜きました
ドネア選手はこの井上尚弥選手の右ストレートは、見えていなかったという話で、不意打ちで井上尚弥選手の強烈なパンチを急所のテンプルに打たれたら、お手上げだと思います
ドネア選手の脳に大きなダメージを与えて、ドネア選手は奥さんのファイティングポーズを取れという声で我に返るほどのダメージを受けました
このダウンのダメージは、深刻であとは一方的に井上尚弥選手が連打して、最後は左フックでドネア選手がダウンしたところで、レフェリーが止めました
井上尚弥選手がKO勝ちした後に、井上尚弥選手のお父さんが井上尚弥選手ではなく、ドネア選手のダメージを心配して真っ先に様子を見に行ったのも印象に残りました
それほど井上尚弥選手のパンチ力は危険で、相手を壊す可能性があるパンチ力だと思います
過去に井上尚弥選手に河野公平氏が挑戦した時に、河野公平氏の奥さんが妊娠中で河野公平氏に「井上君との試合だけはやめて」と懇願するくらい危険な選手です
私は井上尚弥選手の著書を2冊持っていますが、すごく練習熱心で工夫もいろいろする人だなと思いました
前にYouTubeで細川バレンタイン氏が言っていましたが、井上尚弥選手は他のボクサーと同じような練習でも、いろいろ考えてやっているという話で、これが強さの秘密だと思いました
そしてドネア選手との試合に話を戻しますが、ドネア選手はこの試合の為にいつもとより絞ったという話もあって、これが裏目に出たという指摘もあります
またドネア選手と親しいスパーリング相手の日本人選手が、YouTubeで来日してドネア選手は3日くらい隔離生活があったという話もしていました
この辺りは、やはりアウェイの試合の難しさでドネア選手はすごい親日家で、日本が大好きな選手ですが、やはりホームとアウェイの有利不利はあると思いました
そして試合後のこれからの2人ですが、井上尚弥選手はバンタム級最強の相手と言われるドネア選手にこの内容で勝って、4団体統一王者も時間の問題でしょう
あとはWBO世界バンタム級王者との試合ですが、現王者のポール・バトラー選手との試合は、実現するかどうかですが、バトラー選手はやる気です
WBO世界バンタム級王者は、前王者で剥奪されたカシメロ選手が1位にいるので、この2人の指名試合が実現するかどうかによって、スケジュールは変わってくると思います
この2人なら、因縁があるカシメロ選手の方が井上尚弥選手と統一戦をやった方が盛り上がりましが、あの5階級制覇したレジェンドのドネア選手にああいう勝ち方をしたので、どちらが相手でも問題なく勝つと思います
井上尚弥選手の話では、年内で4団体統一戦を行い、できなければスーパーバンタム級に階級を上げるという話です
スーパーバンタム級の王者は現在2人ですが、井上尚弥選手なら問題なく王者獲得すると思います
井上尚弥選手のパンチ力は、スーパーフェザー級クラスという人もいますが、体型が小さい問題があるので、あとは階級を上げてスピードが落ちるかどうかだと思います
井上尚弥選手ならスーパーバンタム級にスピードが落ちないで、パワーアップしていきそうで、私はフェザー級王者まで行くと予想しています
一方のドネア選手は、今回の試合のダメージが心配ですが、現役続行なら前に示唆していたスーパーフライ級王者狙いがあるかもしれないです
ドネア選手は5階級制覇していますが、スーパーフライ級は暫定王者なので、正規王者の獲得を希望しているという話です
そうなればスーパーフライ級は、世界王者が井岡一翔選手をはじめ知名度がある選手ばかりなので、ドネア選手が挑戦するという話は盛り上がります
この2人の今後も注目ですが、今回の井上尚弥対ノニト・ドネアの試合はすごいインパクトで伝説の試合になりました
「日本ボクシングの最高傑作」と言われる井上尚弥選手は、その強さを見せつける圧勝で、先ほど日本人初のPFP1位に選出されました
この試合の内容と圧倒的な強さを見ると、井上尚弥選手はPFP1位に相応しいボクサーだと思います
また今回の試合は、ドネア選手の素晴らしい人柄がいろいろ見れたのもよく、その礼儀正しさや敗戦後の通路でコケたスタッフを助けようとした優しさは素晴らしいです
井上尚弥もノニト・ドネア選手も素晴らしいボクサーで、素晴らしい人間性で尊敬できます
今後の2人をこれからも応援していきたいです
素晴らしい試合をありがとうございました
