最近最年長棋士として話題の加藤一二三九段ですが、今はひふみんキャラもうけていて大人気ですが、昔を知っているといろいろ面白い展開です


個人的な感想では加藤一二三九段はその才能から考えるとプロ棋士での実績は残せなかったと思いますが、これは大山康晴十五世名人と中原誠十六世名人の影響が大きく、苦しい時代が長かったと思います


加藤一二三九段といえば序盤の大長考からの一分将棋が有名ですが、これは大山康晴十五世名人に初めて名人に挑戦した時の対局が原因だと何かで見た事があります


加藤一二三九段が最年少の名人挑戦者になった時の大山康晴十五世名人はまだまだ全盛期の強さで実力に差があったのですが、この名人戦の最終局が大山康晴十五世名人の勝負師としての恐ろしさが発揮されます


この最終局は大山康晴十五世名人が勝勢で圧倒的な差があるのに、勝負を決めず徹底的に嬲り尽くしたという事で、勝ち目の無い将棋を若き加藤一二三九段は延々と指し続けさせられたそうです


これはまさに勝負の鬼の大山康晴十五世名人らしい話ですが、この名人戦のダメージは加藤一二三九段には大きく、後々まで影響が出たと思います


そして大山康晴十五世名人が中原誠十六世名人に敗れて名人が交代した最初の名人挑戦者が加藤一二三九段でしたが、この名人戦で四連敗してしまいます


それ以来加藤一二三九段はかなりの期間、中原誠十六世名人に勝てない時期が続きました


それでもある時期から加藤一二三九段は中原誠十六世名人と五分五分の勝ったり負けたりになってきて、それに伴い加藤一二三九段はタイトルを獲得できるようになってきました


そして加藤一二三九段の棋士人生のクライマックスは中原誠十六世名人との歴史に残る大激戦になった名人戦で3勝3敗の最終局で最後に詰みを発見して勝って名人を獲得した名人戦であの時は私は加藤一二三九段を凄く応援していたので印象に残っています


ただ翌年に名人挑戦者決定戦で歴史に残る妙手を指して中原誠十六世名人を倒して挑戦してきた二十歳の谷川前会長に名人戦で敗れて名人を失ってしまいました


このドラマチックな展開こそ加藤一二三九段らしいですが、名人が獲得できたのは将棋の神様のご褒美だったのかもしれないですが才能を考えるともったいない話ですね


加藤一二三九段は長年その個性的な人間性で将棋村での扱いも酷く、冷や飯を食わされてきた印象ですが、最後にこういうひふみんブームが起きるとは人生わからないと思います


また加藤一二三九段は自分の得意戦法にすごいこだわりを持っていて、自分のスタイルにもこだわっていた昔のプロ棋士の代表みたいな人でした


これからも加藤一二三九段には活躍してほしいです