先週は、木曜日に、地元の市民会館でコンサートがあった。4組の出演メンバーの中に、シクラメンと、Sonar Pocketがいた。彼等は、歌う時に、アクションが伴うが、身体を使った表現の中には、手話に通じるものがあった。そうしたパフォーマンスを観て、歌に手話がついていたらいいなと思った。しかし、手話を使わなくても、その表現力により、十分、気持ちが伝わる時があるとも思った。
 
 最近は、日本語の歌を手話に直して歌うシーンを見ることが多くなった。昨日観た「ブタがいた教室」という映画の中でも、小学生が卒業式で歌う歌に、手話が付いていた。

 ただし、手話ソングの全てが、日本語から手話への翻訳が必ずしも成功しているかどうかは疑問が残る。歌詞という書き言葉を、日本語とは違う話し言葉の手話に翻訳するのは、かなり、難しい作業だろう。ろう者が、手話ソングを見て、内容が理解できるかが、鍵となる。日本語対応手話で表した場合は、おそらく、上手くは内容が伝わらないだろう。

 案外、手話と使わずに、上手に自分たちの感情を表現するミュージシャンの方が、気持ちが伝わる可能性があるかも知れない。

 地元に、原伸男さんという聴覚障害の方がいるが、都心で、聴覚障害者のミュージシャンを集めて、ライブハウスでコンサートを開いている。自らも、音楽を作曲し、パフォーマンスもする。
 
 次の動画は、その時の模様。



 原さんは、3年前に、フィンランドから”Signmark"(サインマーク)というメンバーを日本に招聘した。彼ら3人組の1人が、ろう者で、手話で表現をしている。



 手話に良く似た振付をするのが、おなじみのハワイのフラダンスである。手を中心とした動きが、意味を持っている。手話ソングの参考になるものだ。



 最近、コンサートに行ってみたり、テレビなどのメディアでの、歌手のパフォーマンスを観て感じたことを書いてみた。
 世の中には、色々な人が生きている。こうした当たり前の事が、なかなか、社会には理解されない。

 ノーマライゼーションの世の中が当たり前になるためには、積極的に世の中に、自分たちの声を届けて行く必要がある。最近は、当事者から発信されることが増えてきた。

 東京都世田谷区にある精神障害者共同作業所「ハーモニー」jからは、『幻聴妄想かるた』が作られ、発売中である。統合失調症患者の幻聴、妄想が、かるたの字札と絵札で紹介されている。「健常者」には、理解されにくい彼らが見たり聞いたりしている世界の一部を知ることができる。かるただから、本来のゲームとしても楽しめるようになっている。

 最近、急増している「うつ病」に関しては、当事者からの出版物が少なくない。漫画家の細川貂々さんの「ツレガうつになりまして。」も、ツレさんの書いた本と一緒に読むと、うつは治るものだが、それまでの家族との関係はしんどいものである。この場合は、貂々さんのようなツマも、家族という当事者として理解することができる。

  アスペルガー症候群の当事者としては、泉流星さんの一連の著作がある。「僕の妻はエイリアン」は、夫の視点で書かれているが、実際は、本人が夫の視点から見たように、自分のアスペルガー症候群の事を綴っている。
彼女の場合は、アルぺルガー寄りの高機能自閉症と診断されたが、結婚後の事という厳しい事情があった。
僕の妻はエイリアン―「高機能自閉症」との不思議な結婚生活 (新潮文庫)/泉 流星
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 アメーバーブログで有名な、うたぐわさんの『じりラブ』は、2月26日発売予定である。すでに、発売前なのに、予約が殺到しているそうだ。今や、性的マイノリティも少しずつ、社会に対する足場を固めつつある。でも、現在進行形である。LGBTも、個人の性的嗜好の問題として、当たり前の社会になってほしいものである。
【予約】 じりラブ
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※モバイル非対応

 なんか、文章が固くなってしまいました。「ある」から、「ます」に表現を変えましょう。

 我々透析患者の中に、ブログで、漫画「透析バンザイ」を投稿しているバンザイさんがいます。彼の書いたマンガが、1冊の単行本になって出版されています。透析患者の思いや、患者会のこと、それに、このマンガの中には、山猫先生が登場して、腎臓病や透析についての分かりやすいレクチャーをしてくれます。
 バンザイさんは、現在は、自宅透析を行っています。東京都腎臓病協議会の機関誌にも、時々投稿しています。
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 さて、今回最後に紹介するのは、NHK教育テレビ「きらっといきる」で紹介された、聴覚障害者の松谷琢也さんのマンガです。番組の内容は、「きらっといきる」のHPで見ることができます。
 ろう者の世界を描いたマンガには、「どんぐりの家」をはじめとした山本おさむさんの本があります。山本さんは、映画「ゆずり葉」のシナリオ制作のアドバイスもしています。
 でも、ろう者が、当事者として、ろう者の生活を描いた作品は、なかったようです。今回、番組で紹介された松谷さんは、WEB上等で、そうしたろう者の生活を伝えた作品を発表しています。息子さんは、コーダですが、息子さんに関する内容のものも描かれていて、息子さんが高校生くらいになった時に、成長の様子を描きたいそうです。

 当事者からの声が発せられています。たくさんの人が、一人でも多く、そうした声を受け止めることができるといいですね。

『きらっといきる マンガで伝えたい ろうの世界 ~聴覚障害・松谷琢也さん~』

無料WEBコミック雑誌てんてる


 昨日の手話サークルは、やっと、井崎哲也さんのワークショップが開かれた。
 いつもは、講師を招いた講演会の時は、手話通訳を用意するのだが、井崎先生のワークショップは、一切、手話通訳なしで進められた。なお、ワークショップとは、全員参加型学習という意味であった。

 手話通訳なしというのは、ワークショップの内容に関係する。今回のワークショップでは、「よく見る」ことで、手話を使わないで、相手に伝える方法を考えてみることであった。手話の勉強をすると、よく、表情を豊かにと指導されるが、聴者の場合は、これがなかなか難しい。変な固定概念にとらわれてしまう。そうした概念を打ち破るためにも、有意義なワークショップであった。目だけで表現したり、頬を膨らませたり、口をすぼめたりして、モノの形を伝えることができることなど、目からうろこの学習内容であった。

 間隔を表わす時も、その言葉の前に、主語となる言葉を付けて文を表わせば、該当する手話の語彙を忘れても伝えることができる。たとえば「すっぱい」という言葉、手話には該当する語彙があるが、もし、それの知らなくても、その「すっぱい」の前に、レモンを置いてみて、レモンをかじる仕草の後に、すっぱい表情を顔で表わせば、十分に通じるのである。

 ろう者と聴者の文化の違いが、聴者の手話表現のぎこちなさの基礎にある。自然体で、構えず、手話が使えるようになるためのワークショップ。

 1回だけの学習であったが、僕なんか、日本語に縛られているから、読み取りも、まだまだ未熟なのだ。

 楽しくワークショップが出来たのが良かった。

 井崎先生の本にサインをしてもらった。

 サークル終了後は、近くのファミレスで、お茶するのが恒例だ。

 サークル員がたくさん参加していたので、井崎先生は、2回、テーブルを移動して、みんなと話をする。ろう者との会話と、聴者相手の会話では、違いがありますね。

 「よく見て」「自然体で」「表情」「身ぶり」、課題はたくさんあります。日本語対応手話からの脱却、自然体で、少しでも進歩できますように。



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