- おばけのバーティーよーいドロン!/エリザベス バグリー
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前回は、かわいくないキャラクターが登場する絵本のことを書いたが、だからといって今回はかわいいモノにしたわけでもない。
登場するのは、臆病なおばけのバーティーである。深い杜に住むお化けたちの存在理由というのは、みんなを怖がらせることだ。今晩も真夜中に、お化けたちは脅かすという使命、いや生きがいなのだろう、とはいえ、死んでいるのに生きがいとはとんだ言葉の行き違い、その指名とかを果たしに、全員森から出発した。バーティーは、自分が怖がり屋だから、森の中で脅かすどころか、色々なもの達に脅かされている。この辺は、読み手の子どもたちのワクワク感への作者のサービスとしての仕掛けがしてある。そして、お化けに似合う存在であるお城の中に入るのだが、そこでも犬に追いかけられることになら。その結果、屋根裏部屋へと避難と相成るが、そこでバーティーが見つけ出すものとは?
人間の中にも、自分の意思に関わりなく、周囲の人間から求められた生き方をしなくてはならない人たちがいる。マイノリティとか最近注目されている異能と呼ばれる人たち。多様性の認められる世の中は、そうは簡単には存在すまい。アスペルガー症候群の人たちも、生きづらい世の中である。そういう人たちは、周囲が要求する役を演じなくてはならない。アスペの場合は、相手の「本心」を読み取ること自体、困難なことである。
でも、自分の存在を認めてくれる、必要とさえする居場所があるはずである。また、あらねばなるまい。自閉症は親の躾のせいだと言い放ったと言われる政治家の話。その程度の世の中だと諦めてはなるまい。
適材適所。あなたを必要とするパートナー。そんなキーワードをキーにして、居場所を探す。この絵本のおばけのバーティーのように。おとぎ話だからと簡単に引き下がらないで。ノーマライゼーションの社会、作ってしまおうよ。