アメリカにおいては、自由と民主主義の国と言われていても、全ての国民に権利が独立宣言以降、認められていたわけではない。女性に参政権が与えられたのも、黒人の公民権獲得などは、歴史から見ればごく最近のことになる。同性婚の認知などは、現在進行形の権利獲得の活動となっている。
 権利の主体も、アングロサクソンを中心とした白人男性であったことからの対象の拡大と見ることができるが、差別意識は南部に根強く残っている。プアホワイトの存在、キリスト教原理主義の影響力等がそうした差別観を支えているようだ。
 アメリカ全土を見てもWASPは、マイノリティグループへと変化している。いずれは、ヒスパニック、黒人が影響力を持った国へと変わるかもしれない。その過程での、人種的軋轢の現象が、今回の南部での差別意識の表出といった形で起こりうる国となったのである。
 「招かれざる客」を映画の古典として見ることは、まだ早いようだ。