「貴方が、彼女を愛していたように、
彼女もまた、貴方を愛した。
貴方の命を危険に晒さないように、
自らの命で救おうとした。
女神だね、君にとっては…
でも、知っていなければならないよ。
あの時代、あんな酷い時代を、
彼女はこう言ったんだ。
自分はこの世界に、
この時代に産まれてこれて良かったと、
そう言っていたと。
あの時代を、だ。」
「魔女狩りの時代を、か?」
ゴウの言葉に、
ユウが耳を傾け始めた。
その時代、
魔女狩りのあった時代は、
よほどに残酷な
世だったのだろうと、私は想像した。
その世界を想像するだけしかできない
私は彼女の思いに眩暈がした。
そこまで純粋に人を愛せた事に。
魔女狩りが行われていた、あの時代。
ほとんどの魔女や、
魔法使いは人間を
信じるという心を失っていた。
村を追われ、生活を失い、
仲間を失い、大切な人を失った。
彼女たちにとって、
失ったものは大きすぎた。
あの時代を生きていた魔女たちは、
人間と仲良くしようと
考える者はいなかったと。
彼女だけが、あの世で
一人の人間を愛し、貫き通したと。
その強い愛が私には眩しかった。
その強い日差しに、
私の心は溶かされ、
消えていきそうだった。