以前は1話ずつ感想を
書いていましたが、
今年に入ってから辞めました。
前にUPしていた記事は
取り消しています。
本日、読み終えたのが、

「九つの、物語」
細かいあらすじは、
読んで確かめてくださいね。
私はうまく書けないから…
なので、
読んでみての感想を。
この物語には、
題名の通り
「九つの、物語」が登場します。
それは、
主人公が読む本の事です。
毎話に登場してきます。
第一話に泉鏡花の『縷紅新草』
第二話に太宰治の『待つ』
第三話に田山花袋の『蒲団』
第四話に永井荷風の『あぢさい』
第五話に内田百間の『ノラや』
第六話・七話には、
井伏鱒二の『山椒魚』の
改正前・後が出てきます。
第八話は樋口一葉の『わかれ道』
第九話はサリンジャーの
『コネティカットの
ひょこひょこおじさん』
が登場します。
これらの本の中の言葉も
少しずつ引用されてて…
読んだことある作品もあるんだけど、
ないものは、
読んでみようと思いました。
主人公の女の子は
読書が好きで。
お兄ちゃんの部屋にある本を
借りて読んでいきます。
その中で彼女が思った言葉が
描かれてます。
物語は彼女の生活が
描かれていきます。
恋人との事や
お兄ちゃんとの事。
その他、
いろいろ出会った人たちとの事。
いろんな事柄が
彼女の心を支配しつつ、
彼女は自分の気持ちに
正直に生きている。
私はそう感じました。
言葉のひとつひとつが丁寧で
彼女の行動や心の変化が
細かく描かれているから、
見ている方も感じ取りやすい。
私が心動かされた文章が
この本の中盤にあります。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
それでも日々が過ぎていくことに、
わたしはただ戸惑った。
どんなに辛くても眠りはやってきて、
やがて目覚めてしまう。
お腹だって減る。
日常は恐ろしく強固で、
たとえ大きなハンマーを
振りまわしても、
その繰り返しを
壊すことなんてできやしない。
世界は、わたしたちの
心や存在よりもはるかに強かった。
朝の光を迎えるたび、
私は両手で顔を覆った。
泣きたいのに、
どうしても泣けなかった。
行き場のない感情が、
体の中をぐるぐる巡った。
そうして、私を追いつめていった。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
彼女の心の中にあった叫びは、
感情は、起伏は、
どこに流れていくのか?
もう、狂ってしまいたいと
思うほどの苦しい、醜い感情は、
どこに流れていくのか?
彼女を通して見えてくる
人間の本質、
時間の流れ、
何よりもしっかりしている
季節の移り変わり、
選択してきた人生が
良きものだったのか、
歩いてきた道が
正しきものだったのか、
「生きる。」ということが、
どういう事か、
考えさせられる作品だと思いました。