見つけた空が遠くて遠くて
自分の存在なんて小さくて儚いものなんだと
あらためて気づいた。
高い空へめいっぱい手を伸ばしてみる。
あの坂道を全速力で駆け上がれば
空がだんだん近づいて僕に勇気をくれるんだ。


真四角の夕空が瞳の中に落ち込んだ。
秋風を全身に取り込めば心に自由が流れ込む。
微かに香る金木犀が心に愛を咲かせていく。
太陽に照らされた月が、
草木をあたたかい光で包んで
そっと夜を告げていく。
それを横目に僕も深く深い眠りにつくんだ。
大丈夫。誰にも気づかれないよ。
この心も、この夢も、誰も知らない。
僕の中の幻想曲。


見つけた空が青くて碧くて
内に潜めた闇を静かに照らしていく。
目を閉じて、流れる雲に身を委ねれば
どこまでも自由に飛べる気がした。
この世界をないがしろにしていたら
空がだんだん傾いて、僕に孤独が降り注ぐ。


真四角の窓から後悔が滲んだ。
なりふり構わず、僕は無我夢中で走り出す。
このままでは明日なんか見えやしない。
海になびかれた月が、僕の心を捕まえて
離してくれなくて…
瞳を濡らしても誰も僕を知らないんだ。
大丈夫。誰にも気づかれないよ。
この心も、この瞳も、誰も傷つけられない。
僕の中の幻想曲。