曇った空からこぼれた涙が
地面を冷ややかに濡らして


ねぇ どうして
どうしていつも大事な時に
涙は流れないんだろう


いつも謝ってばかりだったね
だからね 私は「ごめんね」を
言わせたくなくて必死だった


傍にいても
何もできない自分が歯がゆくて
でもね そんなの
計り知れない痛みと
自由にならない身体で
埋もれていく恐怖の中
戦っているあなたの思いとは
比べ物にならなくて


私には分からない
到底理解できない場所で
必死にしがみついている
その心を理解したくて
でも いつも
上手に隠されてしまうんだ
あなたのその優しさで


私はあなたに
一体何を残せただろう
励ましに行ったつもりが
いつも反対に
あなたの言葉に
私が勇気を貰って
私はあなたに
何も残せていないのに
私があなたから
貰ったものは大きい
持ちきれぬほどに


行き場のない想いを
吐き出せずに 濡れていく
地面を見つめていた
すると一転
雨が止んで 雲が去り
空には大きな 大きな
虹の橋がかかって


朗らかに「ありがとう」という
あなたの笑顔が大好きだった
あなたの気配が消えていくのが
寂しくて悲しくて
それでも前を向いてと
あなたが背中を押してくれるなら
あなたがいなくなった
この世界を生きていくよ


あなたがかけてくれた希望の光に
あなたのような
心に大きな愛を持った
包み込む深い懐を持った
そんな人になるからね
そう 誓った