「深谷でもイベントやりたいですよね」
3年くらい前、モルタルレコードでのワンマンを終えて山さんと話して、
「だったらもう手作りでやっちゃえばいいんじゃない？」の2言で次のワンマンの場所が決まる。
それから年に1回、JR深谷駅ギャラリー1でのライブを続けて、10/5に今年2度目となる、生まれ育った街、、いや町、、むしろ村に近い、深谷でのライブがありました。
沢山のご来場、本当にありがとう。
今まで何度もMCで言ってきた、「深谷とオレ」の話。埼玉県の片田舎で音楽をやり続けることは想像以上に容易じゃない。売れる売れないの前に、周りに認めてもらうことが容易じゃない。26歳で仕事を辞めるって決めてから今の生活になるまで、びっくりするくらい人に心配されたし、意味わかんないくらい反対された。
26だよ？いい大人だよ？
何で自分の人生を自分で決められないの？
と思う人もいるでしょう。オレもそうです。
(やめとけやめとけ、と反対する理由もわかるけども)田舎ならでは、というか、家のこととかそういういろんな事情が多く絡むわけです。
その他、ここには書けない色んな面倒なシガラミをすべて「うっせー！」で振り払い、バンド解散の2日後に実家を飛び出すように出ていき、今の暮らしへとシフトしてきたわけだけど、あれから早6年。
はっきり言って、深谷は今でも好きじゃない。
立地も悪いし、住み辛いし、何かあれば噂がすぐに広がるし。
お店をやっている人たちも、このSNS全盛期にアカウント一つ持たなかったり、ホームページすら無いところも多数。
田舎ならではの、おもてなし精神はとてもある。外から来る人に優しい。
が、そもそもの話で、外から来る人をターゲットにしているとは到底思えないから、みんな心のどっかで身内(近所)だけで完結すれば良いと思ってるような気がしてならない。
それがオレからみた深谷の嫌いなところ。
そんなオレでも、ここ地元で歌うことが誇らしく思える瞬間がある。
なんでなんだろう、と考える間もなく、深谷に住んでる家族が浮かんだ。親戚が浮かんだ。友達やその親の顔や先輩や、社会人時代の同僚や上司が浮かんだ。なんだかんだ言いながらも、オレの周りの人たちはオレの味方でいてくれる、ということを思い知って、満員の会場を見ながら涙が出た。
きっと“お付き合い”で来てくれる人も多いと思う。それでも毎年来てくれる人もたくさんいる。その度に、去年より良いものを見せてやるんだと力が入る。たまに入りすぎて声が枯れる。
本当の意味で認められているとは思えないし、またまだスネをかじりっぱなしだけれど、絶対に裏切れない気持ちだけは死ぬまで持ち続けたい。
結局、行けば挨拶までしてくれる色んなお店や、なんだかんだ言いながらも誘われれば出ちゃうあのイベントも、そんな気持ちがあるから行きたくなっちゃうんだよな。
ここまでで、すでに長くなってしまったけれど、「青写真 Special」本当にありがとうございました。共演のhuenicaにはお手本のようなライブを見せてもらったし、上げに上げられたハードルを用意された後の出番で、なかなかに緊張したけれど、良いライブができたと思ってます。
今年の3月の時も感じたけど、前までのオレなら目の前の上がりきったハードルをなんとなくかわしがちだったし、あげく潜ろうとしたり飛ぼうとして躓くだけだったのに、今は絶対飛んでやるんだ、という気持ちになれるようになった。みんながいるからだ。
アンコール、まさかオレらとhuenicaとで1曲演奏できるとは。。。幸せの極みでした。お2人からOK出れば動画のせるからね。
※OKでました。YouTubeからどーぞ！
メンバーのみんなも本当にありがとう。
バンドでもない関係性に、どんどんバンド感が生まれてきていて嬉しいし、何より好きな人たちとと演奏することがこんなにも楽しいんだと教えてくれたのはこのメンバーです。オレのわがままに付き合ってくれてありがとう。末長くよろしくお願いします。
そして山さん。こんなオレなんかの事をいつも気にかけてくれてありがとうございます。これからは山さんが背負ってるもの、少しでもオレも背負えるように頑張ります。
協力してくれたスタッフの皆さんもありがとう。おかげで10/5のあの空間の中だけは、少しだけあの町に胸が張れました。
次はもっと素晴らしいものを作っていけるように、いつもの日常を必死で生きていこうと思った夜でした。
イベント終わって実家に一泊。
次の日は久々に家族でご飯を食べました。鰻って最高。
愛してやまない甥っ子たちに会えなかったことだけが心残りですが、今度帰ったら時間の許す限り遊び倒して、抱きしめ倒してやろうと思っています。最近出掛けると、気付いたら子供服売り場とおもちゃ売り場に吸い込まれます。ふとした空き時間はケータイの動画フォルダを開いては、妹から送られてくる甥っ子たちの動画を見ながらニヤニヤしています。子供なんか全然好きじゃなかったのになんなんでしょうね、この溢れ出る父性は。嗚呼、会いたい。