TOP10年目のSSの誕生日である。






誰もが認める美形なのだが
自意識が低く足が太いから

ミニスカートは駄目だとか

腕が太いから

ボレロを着させろとか、

とりあえず

明日を考え本人の要求通りにした。




もう一つ困った問題がある

一年に2回ぐらい必ず

期限を切って辞める事を

宣言してくる。






勿論、少し考えさせて下さいと

その場で結論を出す事を先に伸ばし

状況が変わる事を期待した。




不思議なもので

その時期になると決まって

本人が辞められない様に

違うスタッフが辞めたり

飛んでいなくなってしまい

先送りになってきた。



状況を読んでくれる責任感が

あったから、残ってくれたのだろうし

私はこの偶然をチャンスと捉え

「お前に機会を作ったやったのだから、

後はお前が何とかしろよ」という

天からのメッセージだと感じた。





8年目にはとうとう

「分かりました.社長が辞めるまで

頑張ります」

と最高の言葉をもらえた。


夢が叶った瞬間である。


それからは顔つきは勿論

スタイルも使う言葉も

全てがリニューアルされ



腹のくくれたSSは

自分の気持ちがシンプルになったので

見える世界も感じる感覚も分かりやすく

ダイレクトに気持ちがお客様に

伝わるレベル迄に成長した。







接待のスタイルも

どうやったらお客様を喜ばせるかだけに

集中し、他の事には気を取られることが

なくなった。




側で見ていて、気持ちの良い

表情と声の大きさに

こんな風に化けちゃうんだと

他の人にもこれが伝えられたら

お客様がどんなに楽しいだろうかと

TOPの可能性が探せた様に

感じた。








本日も16本のシャンパンを

お客様に開けてもらい

絶好調の目の緩みは

何とも言えない大人の

色気と気品を感じた。




明日はどうなるか

わからないが

この場の最高の輝きは

これから生きて行く上で

自分を奮い立たせられる宝物の様に感じ

体の奥底から滲み出る

温かさをじっくり味わっていた。