獅子座の新月の夜は、不思議な熱を帯びていた。

真夏の空に浮かぶ月は、姿を隠しながらも大地を静かに見つめている。


チャップは「ルミエールの庭」の奥、ツタの絡まるガラスの扉の前に佇んでいた。

空には星たちがきらきらと輝き、まるで舞台の照明のように庭を照らしている。


「この夜は、“わたし”を取り戻す時間なんだよ」と、チャップは空に向かってそっとささやいた。


あの日から続く“忘れられた本”の記憶。

そして、月のリズムとともに現れる香りのメッセージ。


この夜、チャップは初めて、自分の胸の奥で静かに灯っていた“願い”に気づいた。

それは誰かのためでもなく、誰かに認められるためでもない、

小さく、でも確かに煌めく「ほんとうの自分で在りたい」という気持ちだった。


その瞬間、星のしずくが一つ、チャップの前に落ちた。

それはまるで、月の代わりに空がくれた、祝福の贈り物。


彼はその光を胸に抱き、再びゆっくりと庭の奥へ歩き出した。

「物語は、ここからが始まりなんだ」


そしてその夜、ルミエールの扉の向こうで——

ひとつの光が、そっと灯った。




🌑獅子座新月のメッセージ

・自分らしさを輝かせるとき

・自信と創造性、そして心のままに生きる力

・自分の“ステージ”を恐れず選ぶ勇気