この前の続きです。

何事もなかったのように戻ってくるA子さん。
どうやら、トイレに行ってたらしい。

A子「ねぇシャアの人、再婚してるんだよね?」

まだ諦めきれないのか?
確認するA子さん
声優さんの名前をあまり覚えない人だから、池田さんとは言わない。

僕「そうですね。あまり知らないんですけど、やはり声優さんらしいですよ」

A子「そっかぁぁ。じゃぁ、アムロの声の人って結婚してるの?」

僕「アムロの人、古谷さんですよね?やっぱり結婚してますよ」

数回うなずき、何か納得しているA子さん。

僕「古谷さんも2回結婚してるんですよ。」

A子「やはり、アムロとシャアは永遠にライバルなんだ。
こんなところでも張り合うなんて…
やはり、ガンダム絡みの人なの?」

僕「いや、ライバルとは全く関係ないと思いますが…
とりあえず、初婚の相手はガンダムにも出てましたよ」

A子「へ?金髪さん??」

僕「違いますよ。セイラさんじゃありません。」

A子「じゃあ、フラウ?ミライさん?ひょっとしてララァ?」

僕「全員違います」

A子「まさか………ハモンさん?」

僕「そうきましたか(笑)けど、違いますよ。
キシリア役の声の人と結婚してました」

A子「ええっぇぇ!!あの紫ババアァと!!!」

僕「あくまでも、役の人ですよ、中の人!
キシリアさんとじゃないですよ」

A子「そっかぁ、マチルダさんを取られたのがよっぽど悔しかったんだね」

僕「だから、違うと言ってますが…
関係ないと思いますが…」

A子「マチルダさんに振られて落ち込むアムロ、
そっと肩に手を置かれる、
『え?』と思い顔をあげたら、そこにはキシリア。
年上好みのアムロにはもってこいの相手!」

どんなストーリーを展開しているんだろう。
たしか設定だと、アムロとキシリアって10歳くらい違うはずなんだけど…

声優とキャラとは全く違うのに、そこまで考えられるのはある意味すごいよ。
『関係ない』と何度言っても、妄想を展開するA子さん。

僕「キシリア役の小山さんって実はすごい人ですよ。
キテレツのコロスケ役もそうだし」

A子「なるほど、ハロに似ているからそこに魅かれたのか!」

どんな納得の仕方だ?それは無理があるぞ、A子さん。
とりあえず…

僕「再婚相手も、ガンダムにちょっと出てたんだけどなぁ」

次の餌を蒔いてみたら、
A子さんの目が光ります。あの目は何か喰いついた目。

A子「え!誰!まさかキッカ?」

僕「キッカの声優さんは確か他の誰かと一緒だったと思いますよ。セイラさんか、
ミライさんか」

A子「じゃぁ!誰なのよ!」

えらい迫力だ。何が彼女をこうさせているんだろうか?
僕の胸元をつかまんばかりの迫力です。

僕「ジオンの女スパイ、ミハルですよ」

A子「!!!!カイの女にまでちょっかい出したのか!あのスケベは!」

ひどい言われようです。主役なんですし、実生活と仕事とは別なのに。

僕「あの、A子さん。落ち着いてください」

A子「何?なんなの?」

かなり興奮しています

僕「ですから、あくまでも演じているだけであって、本人とは全く関係ないって言うか
架空の人物の話と実在する人物の話をごっちゃにするのは、どうかと…」

A子「まぁ、そうよね。そんなに熱くなるようなネタではないわね。
実際のストーリーで『キシリアとアムロが結婚した!』ってものだったら
いろいろ展開がおもしろいと思うけどね」

僕「まぁ、そんな展開なら平和的な解決になって微笑ましいですよね。
けど、小説だったら…」

A子「小説?」

僕「はい。ガンダムの小説です。それだとアムロはセイラさんとできちゃうし、途中で戦死しますよ」

A子「なぁぁにぃぃぃ!シャアと兄弟になるの?アムロが?」

僕「いやいや、セイラさんはアムロに『シャアを殺して』って依頼します」

A子「なぁぁぁにぃぃぃぃ。あのアルテイシアがぁぁぁ?!」

A子「アニメの最終回で『僕の大好きなフラウ』ってセリフよりも、
セイラさんへのテレパシーが長かったのは、深い仲になっていたからかぁ!
とん太!!!小説、買ってきな!
いろいろと確認しておきたいからね。
ふふふふふふ、これで後10年はガンダムを楽しめる」







A子さん。
何歳までガンダムを楽しむんですか…
って言うか、僕もそれにつきあう必要があるんでしょうか?


どこか、遠くで声がします。

『君は生き残る事ができるか?』
多分、無理っぽいです。
アニメを見ている時の会話です。
A子「そういやさぁ、アムロの声の人はいろんなアニメに出てるよね?」

僕「そうですね。巨人の星がデビュー作らしいですよ(後で調べたら違いました)
それから後は、
聖闘士星矢とかドラゴンボールのヤムチャさん、ドラクエのアベル。
それにセーラームーンにも出ていたんですよね?」

A子「そうそう、タキシード仮面もそうだった。
特撮のアカレッドもそうだったよ!」

僕「アカレッド??そのまんまじゃないですか。
なんかの戦隊ものですか?」

A子「ボウケンジャー対スーパー戦隊にでてくるキャラで、いろんなレッドに変身できるんだよ」

僕「へぇ~。すごいですね」

A子「やっぱ、赤はいいよねぇ。ってシャアの人ってあんまり他のイメージが無い気がする」

僕「そうですか?名探偵コナンの赤井秀一とか、赤髪のシャンクスとか・・・後はゲキレンジャーのバット・リーとか・・・
Zのクワトロ・バジーナとか」

A子「最後はシャアと同一人物だ!」

僕「そう言われると、ぱっと出てこないですね。あまりにもシャアの声がはまり過ぎてるからかな?
心なしか他のキャラも赤が多いし」」

A子「でしょ?多分他にも出てるけど、シャアの印象が強いんだろうね。
けど、その人の奥さん。毎日あの声が聞けるのはいいなぁ。
思わず家で『大佐』って言いそう」

貴女はララァですか!
目が乙女になってます。周りにピンクの空気が漂ってました。

僕「夢を壊すようで悪いですけど、池田さん、シャアの声の人ですけど、結婚なさってますよ」

A子「わかってるわよ。けど、うらやましいじゃない!一体、だれなんだろう。奥さんて・・・」

僕「A子さんも知ってる人ですよ」

A子「へ?だれ?」

僕「元奥さんは戸田恵子さん」

A子「まさか・・・・」

僕「そうですよ。マチルダさん。あのアニメがきっかけらしいですよ」

A子「えぇぇぇぇ!!!そうかぁ、アムロに勝ったのか!」

僕「おっしゃってる意味が良くわかりませんが・・・」

A子「そりゃ、私でもシャアを選ぶもんなぁ。さすがマチルダさん。
見る目が高いって、
でも今、『元奥さん』て言ったよね?」

僕「はい、お二人は離婚されてますから」

A子「ってことは、私にもチャンスはあるってことかぁ??」

テンションめちゃくちゃ高いです。なんか舞い上がってますよ。
再び、目が乙女になってるA子さん。

僕「けど、池田さん再婚されてますよ」

A子「何ぃ!!謀ったな シャア!!!」

僕「いや、何も謀ってませんて・・・それ以前にあなたは僕と結婚してるでしょうが・・・・」

A子「あ!!忘れてた!!!そうだそうだ。私も結婚してたんだ。」

気まずい空気になりそうなので、僕のそばを離れていくA子さん。
あれは、マジに忘れてる行動でした。


嫁さんに結婚している事を忘れられている哀れな僕にだれか愛を下さい。
うちのA子さんはヲタクであり、「腐女子」とか「主腐」とかじゃないです。
そのオタク特性も本人は隠しているつもりですし、自分がオタクだとは認めてません。


そんなある日のA子さん。

僕が仕事から帰ると、元気のないA子さんがいました。
A子さんも仕事をしているのですが、ほぼ定時には終ってます。
それから、夕食の準備とお風呂の用意をしてくれてます。


僕「ただいま」
A子「おかえり・・・。実は、今日さぁ・・・・」

何か言いにくそうにしています。
車でも擦ったか?仕事でミスでもしたのか?

僕とA子さんは互いの車を入れ替えて日常生活をしています。

僕がミニバン、A子さんが軽自動車を所有しています。
通勤距離は僕の方が長いので、
僕がA子さんの軽自動車で、
A子さんが僕のミニバンで通勤しています。

ですんで、互いに車の運転には特に注意しています。

僕「言いにくいなら、ご飯が終ってからでいいよ」
A子「うん・・・。わかった」

ご飯を食べ終り、テレビを見てる最中にA子さんが口を開きました。

A子「仕事、やめてもいい?」

何だ?そんな大きなミスをしたのか?

僕「どうしたの?いきなり!?会社の車でも潰した?」

A子「ううん、そんなんじゃない。
実はね、私の会社って駐車場が狭いから、出社した順番に数珠つなぎで駐車していくのね」

はじめて聞きました。けど、A子さんの会社って昼までで帰るパートさんもいたはず。

A子「で、車のカギを付けた状態でみんな置いてあって、
先に帰る人がいる場合は、主任がみんなの車を移動させるの」

僕「ふんふん。それで?」

A子「今日ね、会社つくのが少し早かったから、近所のコンビニでDVD見てたの。
そんで、時間が来たから出社したのね」

何が、どうつながっていくのか?さっぱり見えませんが・・・。

僕「うん。そしたら?」

A子「で、私の仕事が終わって帰る前に、主任が近寄ってきて
『○○さん、今日、車移動させてたんだけど、ああ言うのが好きなの?』
って言うの。私は
『はぁ?なんの話ですか?』
って聞いたら、
『車のエンジン掛けたらDVDが始まって、
♪燃え上が~れ、燃え上が~れ♪って聞いた事ある歌が流れ来たからね』
って言われたぁぁぁぁぁぁぁ」

僕「朝から、コンビニの駐車場でガンダム見てたんですか?」

A子「何がいけない?ちょうど、ガルマが特攻かけるところで『ジオン公国に栄光あれぇ』…ってそれはどうでもいいの!
主任に見られたから、『黙っててくださいね。誰にも言わないでくださいよ』ってお願いしたけど、
絶対にばらされる・・・。もぅ、会社、行きたくない・・・」

僕「あのぉ、大変申し上げにくいのですが、会社やめたい理由はそこですか?」

A子「そうよ!私にとっては死活問題なんだから!!
会社では、クールにしてる私が、実はガノタだったなんて思われたら・・・オタクじゃないのに!!」

いや、『会社でクール』は多分本人の妄想だろう・・・。周りはあなたの天然っぷりに癒されていると思いますが。
って言うか、貴女は立派なオタクですって!!
とか心の中でツッコミつつ…

僕「何故、そこで『旦那が見てたのがそのままだったんですよ、あのアニメって面白いんですか?』
くらい言えば問題なかったのに」

A子「うっ!!そうだった・・・・明日、そう言うわ」

僕「すでに、遅いと思いますよ。自分で認めてしまったのですから、内緒にしてもらうようにお願いもしたのだから、確実に認めてしまってますね」

A子「認めたくないものだな。自分の若さ故の過ちとやらを・・・ふっ」

僕「若くもないし、過ちをって……
その握りこぶしはやめましょうね。暴力反対!」


会社の主任にばれてから、色々と言われるようになったらしい。
まぁ、それから後に見ていたDVDもDVDですが…

コブラ、マクロス、マクロス7、ナディア、エヴァと…

A子さん、本当に隠す気あるの?
それとも、開き直った?