高倉 健に学ぶ | トニーの成幸ブログ

男は福岡県で比較的裕福な家庭に生まれる。


父は旧海軍の軍人、
母は教員であったため厳しく育てられた。


しかし、生まれた頃から病弱で
肺を病み虚弱であったため、

中学生では強くなりたいと
ボクシングを始める。


高校に入ると、海外の映画に魅せられ、
英語に興味を持ち、
部活では自らESS部を創設して
英語力に磨きをかけた。


大学では商学部を専攻し、
将来は貿易商になることを夢見る。


しかし、子供の頃から性格がルーズ
であったせいか、
人との待ち合わせ時間に遅れることが多く、
周りから「遅刻魔」と呼ばれ、
自分がまともな職業に就く自信が無く
夢を断念する。


大学も卒業が近づき、
芸能プロダクションのマネージャーの
面接を喫茶店で受ける。


そこに偶然居合わせた映画プロデューサーに

「スポーツマンらしい、
背筋の伸びた立ち姿がいい」

と、スカウトされ、東映に入社する。

しかし、元々俳優を目指していたわけでは
無かったので、稽古に身が入らず
落ちこぼれていった。


アクション・喜劇・戦争もの・ミステリーなど、
さまざまなジャンルでの俳優として
その可能性を探ったが、

喋りが下手であったため、
セリフの少ないアクションスターの道を目指す。


この口下手ながら、男らしい立ち姿に
魅了されるファンが徐々に増え、
一気に映画俳優として人気が高まる。


ヤクザ映画に出れば大ヒットし、
劇画『ゴルゴ13』の主人公、
デューク東郷のモデルにもなる。

男の名前は高倉 健。

1970年代には、映画
『八甲田山』や『幸せの黄色いハンカチ』
など、
日本アカデミー賞 最優秀男優賞を4度、
ブルーリボン賞 主演男優賞に2度輝く。


映画『幸せの黄色いハンカチ』では、
刑務所から刑期を終え出所した直後の食堂で
グラスに入ったビールを味わい深く飲み干し、
ラーメンとカツ丼を食べるシーンがあるが、
リアリティの高い演技のため、
撮影前2日間食事を抜くなどして、
監督を驚かせたという。


さらに役作りのために
一日80本も吸っていたタバコを止め、
それ以降、生涯禁煙し続けたという。


本当に役者根性の塊のような人であった。


若い頃は時間にルーズだった彼も
俳優として円熟味が増すにつれて、
礼儀正しくなり、
全ての共演者に挨拶を忘れず、
監督やプロデューサーをはじめ、
若手俳優やスタッフにも必ず立ち上がり
丁寧にお辞儀をして敬意を払ったという。


のちに彼は、ありがとうや感謝の念を
持つようになってから、
自然に周りの人への
気遣いができるようになったという。


2014年に、
多くの人に惜しまれてこの世を去ったが、

北野武や千葉真一をはじめ、
今でも業界内では尊敬し続ける人が多い。


体が弱く、鍛えるためにボクシングを
始めたおかげで、男らしい立ち姿を手に入れ
て人気俳優になり、

時間にルーズだった性格を直すために
他人への気遣いと感謝の念で
多くの人に尊敬される人間となった。


人間、自分の弱みや欠点のおかげで
成幸者にもなれるということです。


弱みや欠点を克服して、
素晴らしい成幸を手に入れましょう。


良い週末をお過ごしください。