プロ野球界に野茂英雄という投手がいたことは知っていますよね。
日本のプロ野球からメジャーへの道を最初に開拓したと言っていいほどの功労者。
日米通算201勝を成し遂げ、史上最年少での野球殿堂入りを果たした成功者でもありますね。
彼の代名詞といえば、「フォーク」。
ストレートと間違えるほどの球速で、手元でストーンと落ちる彼の勝負球は、強者ぞろいのメジャーリーガーでも打てなかった。
ドジャース時代に、彼のキャッチボールパートナーを務めた木田優夫(BCリーグ石川)は、「キャッチボールですら捕れなかった」といいます。
あの江夏豊氏をして、「野茂の場合は、生まれたときからフォークを投げていたような感じで、これに関する苦労話が出てこない。フォークの申し子といったところか」と語っています。
本当に苦労なく投げられたのだろうか?
彼はこの球を投げられるようになるまでのことを、こんなふうに語っています。
「フォークを練習し始めたのは社会人時代、新日本製鉄堺1年目の夏でした。監督に投げ方の基礎を教わり、くる日もくる日もフォークばかり30球も40球も投げ続けるも、何度投げてもまるっきり落ちなかった。ところが、不思議なことに社会人2年目の春、ある日突然フォークがストンと落ちた。」
彼は、「あ、これだ!」って思って、また投げてみると、またストンと落ちた。
「うまくは説明できないですけど、何かこう、落とし方を掴んだなという感じなんです。」
と当時を振り返っています。
実は、何かで成功するのも成幸者になるのもよく似ています。
何度トライしても、毎日のように続けても、なかなか進歩がない。
習慣化された毎日の中、「成功したい」と意識的に思わなくなった時に突然チャンスがやってきたりする。
だから、成功を意識して取り組んでいるうちは、まだまだ成功はしないのですね。
習慣化されて、無意識のうちに成功するための行動ができるようになった時に、はじめて訪れる。
だから、なかなか成功しないからといって諦めないこと。
「継続は力なり」です。