10月15日のカフェカブの続きです。
いつも楽しみな「バイクフォーラム」ですが、今回は「ナイセストピープル on a スーパーカブ」でした。
今年はアメリカで「You meet the nicest people on a Honda」の広告キャンペーンが始まって60周年だったのか、昔を振り返る内容でした。
ところで、MCのスマイルさん、ゲストの話を的確に捉えてまとめる力が秀逸であります。
おかげでとても聞きやすいフォーラムでした。
私は最前列で聞きましたが「少し巻きましょう」「あと5分」「次に進みましょう」などのカンペが面白かったです。
語り手は、ノンフィクション作家の中部博さんと三樹書房の小林謙一さん。
ウエルカムプラザで売られていましたので、買った方もいるかもしれません。
中部さんは、ホンダ関係の本が多いですが、中でも1997年に出したスーパーカブのムック本はカブブームのきっかけ担ったと私は思います。
本田宗一郎さん関連の本も入門編としては良いでしょう。
三樹書房の小林さんは、二代目社長かな。
三樹書房はWikipediaによると・・・
三樹書房は、日本の出版社。江戸時代から明治時代、大正時代の文化・風俗など、様々な歴史に関することがらについて出版することを主な事業として1975年(昭和50年)に設立された。
1989年(平成元年)ごろからは、日本の基幹産業のひとつである自動車に関する書籍を手掛けている。「優良な企画」「優良な造本」「優良な価格」を運営方針の3つの柱としており、創業から日本の文化や伝統、史実を伝える書籍を企画・編集・刊行している。
1989年から、車のメーカーの歴史みたいな書籍を多く発行しています。
バイクフォーラムの前に、小林さんが私に「今日はホンダの藤澤さんがハンターカブを作ったという内容で話をしますが、勘弁して下さい。」と言われました。
私は「藤澤さんは殿堂入りですから。でも、アメリカでハーブ・ユールさんがハンターカブの開発をしたとアメリカでは皆が知っている事実です。ハーブさんが存命のうちに、なんとか本に書きませんか?」と言ってみた。
でも、小林さんは「時間があれば」と乗り気では無い様子。
結果は、話が延びて、藤澤さんの話があまりできませんでしたが・・・。
こうした紙メディアの文化人は、スーパーカブの歴史の伝承に発言力を持っているので、ぜひとも「ホンダに忖度」しないで、事実を伝えて欲しいと思いますね。
今回は少しだけ裏話的なものもありましたけど。
・・・いつか事実が書かれますように。
スーパーカブの開発の陣頭指揮をとったと言われる本田宗一郎さんと、企画・マーケティングの藤澤武夫さん。
藤澤さんは今年2月に「自動車の殿堂入り」。
7月には式典もありました。
・・・遅かったね!
もっと早くして欲しかったですね。
「月3万台」
スーパーカブの試作車ができて、それを観た藤澤さんが「3万台」と言ったのを、周りの人が「年間3万台か!」と思ったらしい。
横にいた森泰介さんが聞き返すと、藤澤さんは「月に3万台だ!」と言ったそうです。周りは騒然となったとか。
・・・この話、重要。
残念ながら、ハンターカブ誕生、1967年の改造キットの話は、間違っていました。
というか、「ホンダに忖度」だから言えないのか、知らないのかのどちらか。
藤澤さんの本を読めば、ハンターカブのことも改造キットのことも書いておられます。
興味のある方は・・・
- 『経営に終わりはない』 文春文庫、1998年。ISBN 4167130025
- 『松明は自分の手で』PHP新書、2009年。ISBN 4569704158
多摩テックも、鈴鹿サーキットも藤澤さんの発想と言われています。
藤澤さんは広告制作にいろいろな指示や意見を出した人として有名です。
1950年代はほぼ藤澤さんのアイデア、1960年以降は「東京グラフィックデザイナーズ」さんに指示していろいろな広告を考えさせました。
アメリカで作られたこの有名なイラストも、藤澤武夫さんが大変気に入って「日本でもこれでいけ!」と指示したので、アメリカとほぼ同時に日本でも使われました。
派生バージヨンも含め1965年くらいまで使われました。
それが今年で60年目と言うことなんです。
そういう内容で締めて欲しかったけど。
「バイクフォーラム」はカフェカブ(青山)の宝です。
これがメインで来るという人もいます。
・・・私もかな~
「カブを文化にする」と言ったカフェカブ運営事務局の中島好雄さんの言葉を具現化したイベントなんですね、カフェカブは。
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