昨日は競馬の祭典『東京優駿』(日本ダービー)でした。
80回もの歴史を誇る競馬関係者なら誰もが目指すこのレース。
今年もまた熱い感動的なレースとなったのであります!
1番人気に応え見事優勝したのはキズナ。
鞍上は日本競馬の記録を数々塗り替え続ける天才ジョッキー武豊。
それぞれの夢やドラマがいっぱい詰まったレースでした。
キズナ。
あの悲しい東日本大震災の後、競走馬登録されたこの馬の名前。
復興の合言葉である『絆』から名づけられた素晴らしい名前。
この馬が3歳馬の頂点に立つのですから競馬の神様も粋な事をするものです。
競馬ファンでない方でも名前を聞けば脳裏に残りますよね~。
父はあの日本競馬史上最高傑作と言われるディープインパクト。
母キャットクイルは桜花賞・秋華賞・エリザベス女王杯と3つも牝馬のGⅠを制した女傑ファレノプシスの母。
そしてキズナの父であるディープインパクトと姉にあたるファレノプシスの主戦ジョッキーは武豊。
これまた絆を感じずにはいられません。
というのも本来はキズナの主戦ジョッキーは佐藤哲三だったのですから・・・
不運にも佐藤哲三が落馬負傷してしまい、変わりに白羽の矢が立ったのがこれまた落馬負傷後低迷しもがき苦しんでいた武豊。
デビュー当初から競馬界を盛り上げてきた天才武豊の復活劇をお膳立てするようなキズナとの出会い。
運命の絆で結ばれていたとしかいいようが無いですね!
しかし持ってますね~武豊。
やっぱりそういう星の下に生まれてきたのでしょう。
それゆえ天才なんですね~。羨ましい限りです!
勿論世間が知るのは光の部分ばかりで本人には苦労・苦悩もたくさんあるんでしょうが・・・
私事ですが、もうかれこれ25年近く仲間内でPOG(ペーパーオーナーゲーム)という遊びをやってます。
デビュー前に自分達の持ち馬を決めて、成績を競う遊びです。
まだ活躍するかどうかも分からないデビューの頃から注目して競走馬を追っかけていくので、一頭のサラブレッドにより一層感情移入しちゃうんです。
キズナは別の友人の持ち馬でした。
本来なら応援しない馬だったのですが、今回ばかりは敵の馬とは言え心の片隅でキズナに勝たれるのならそれはそれでいいか!って、過去25年で味わった事のない感覚でした。
そしてキズナの勝利を見て、素直に感動を覚えました。
競馬ってほんと素晴らしいです!
不思議な絆はまだあります。
ダービーのプレゼンテーターは西田敏行さん。
福島県の出身らしいです・・・
まさにキズナの優勝に色を添える為に選ばれたようなプレゼンテーターではありませんか!
ドラマは勝者だけではありません。
2着に敗れたエピファネイア。
父スペシャルウィークは武豊の念願のダービージョッキーの夢を叶えさせてくれた名馬です。
母はシーザリオ。
エピファネイアの主戦ジョッキー福永祐一騎手を鞍上に、日本調教馬初の米G1制覇(アメリカンオークス)を実現させ福永祐一を一流ジョッキーへと導いた名牝です。
なんとディープインパクトと同期で牡・牝別路線だったけど、もし対決していたらひょっとして・・・と思わせる程強い馬でした。
その子エピファネイアにまたがって、低迷していた武豊に変わり日本のトップジョッキーとなった福永祐一が、念願のダービー制覇をゆかりある絆で結ばれた血統の馬で目指したわけですが、勝ったと思われた所をキズナにかわされての2着。
熱いものをより一層熱く演出してくれました。
どうです。
競馬って夢とロマンがいっぱいありますでしょ!
武豊騎手へと話を戻します。
前の週は弟幸四郎ジョッキーが実に7年ぶりにオークスを勝って涙にくれ、今週は兄豊ジョッキーが8年ぶり5度目のダービー制覇。
話題をかっさらっていきますね~。
並の人ならこの復活のダービー劇の喜びと感動で胸がいっぱいになるでしょう!
でもやはり彼は天才です。
ヒーローインタビューでは早くもその先を見つめていました。
そう。日本生産馬初の世界最高峰レース凱旋門賞制覇へ。
チャンスは逃さない。
いつか彼が言っていた言葉を覚えてます。
「凱旋門賞勝ちたいですね。いや勝ちますよ!」
低迷期にあろうとも常に彼の頭の中には必ず凱旋門賞を勝ってみせるという強い信念がある。
やっぱり天才だ!
そして凱旋門賞はもう日本馬優勝が手の届くところまで来ている!
昨年惜しくも2着に敗れたオルフェーブルが・・・
そのオルフェーブルをジャパンカップで破ったジェンティルドンナが・・・
世代交代を感じさせるパフォーマンスを見せつけるフェノーメノとゴールドシップが・・・
そしてこのキズナが父ディープインパクトの叶わなかった夢を武豊と共に晴らすのか・・・
もう競馬が面白くてたまらない!
是非秋の競馬を注目下さい。