現在、当店の売りは上のような肉

ホルモン系

刺身系

ご飯類







なのですが








最近、ツイッターがレバ刺しの話題で燃え上がったため





1か月くらい、レバ刺屋代表になることになりました。







ほんとは、私より適任、


何十年もレバ刺しを売ってて、しかも大勢のお客様に支持を受けている、



そんな人が何名かいるのですが






皆さん、50代以上の名物おじさんで、ネットはさっぱりだったり



店が好調すぎてレバ刺しがメニューから消えてもどうでもよかったり



「危険物売りやがって」と言われ続けることに疲れて、最近やめちゃったりしてるので





しょうがないです。




批判されたり叩かれても、そんなに長くは続かないでしょう。

どんなに長くても2か月くらい。






ただ、うちの店にしてもレバ刺しを頼まれるのは全体の3割くらいなので

レバサシストが集う店というわけでもないです。
最近はカレーだけというご利用もあります。 



もちろん味と安全性は他にひけをとらないと思います。量はそこそこ








説明はここまでで、今日はケーススタディを。
























保健所が来た。レバ刺し禁止は六月一日を予定とのこと。一通りの説明を受けた後で「レバ刺しで食中毒が絶対出ない方法ありますよ」と言ったら「悪いけど、そういう方法があるかどうかの問題じゃないから」と言われた。安全な食事を出せるかどうかは問題ではなく、法案を通すことが一番の目的なんだろう 














こういうツイートをした翌日

朝、リプライ(個人向けのメールのようなもの)が届いていたので、起きて見てみたら





















すべての生肉の提供禁止が目的です。事実生の肉は食べるべきでない。 






























見知らぬ人からのものでした。そしてプロフィール見たらお医者様でした。










アイコンは本人が好きなものを選ぶ仕様になってます。私のは飼い犬




リプライを送ってきた彼のはアイドルマスターという


自分だけのアイドルを育成して
振付、歌、衣装、をプロデュースしてスターにするというもの











いきなり果たし合いを申し込まれたので、レバ刺しについて討論することに。















ここからディベートが続くのでどちらの発言かわかりやすいように画像つきで貼り付けます。

なお、ツイッターには字数制限があるので表現は端的になります。

なので解説を織り交ぜつつ。



高校生、大学生、の方には勉強になるかも。ならないかも。















色んな意見の人がいます。そこから法で規制していいかどうかの線引きは「他人に迷惑をかけるかどうか、その多寡」で決まります。表現の自由問題と構造は同じです。 







要は法律にする時は、必ず犠牲になる人が出るから
(今回だと農家(収入が減る)と肉屋と焼き肉屋と消費者)





それを超えるだけの被害を証明しないといけない、ということです。
人文学的なアプローチですね。





アニメとかゲームが好きそうなので規制に敏感かと思い

こういう言い方ならわかってもらえるかと期待。

















違います。国は国民の健康を守る義務があります。病気を引き起こす食物を法律で禁止することは合理的な根拠があります。 











と、ガチでやりあう態勢。




















つまり、発生件数がレバーの3倍になる生魚を法律で禁止せよ、ということでしょうか 









レバ刺しの件数は年間10件、野菜は600、魚介は700、
魚は生食したり、お弁当に入ることが多いので件数が多いのです。










3倍というのは寿司屋オンリーのものですね。

魚介は仕出しの刺身やバイキングが食中毒数が多いです。あと牡蠣。









レバ刺しを「事故数が多いとして」禁止となると

それより事故数が遥かに多い寿司も禁止対象になることを指摘。









生魚で集団食中毒で死者が出るという報告は聞きませんが。もしご指摘のような事実があるのなら生魚も禁止すべきだと考えます。 






私は「発生件数」を聞き

彼は「集団食中毒と死者の存在は無いはずだ」


と返しました。




















「すり替え」というやつでジャッジがいない議論とか口喧嘩で使う人がいます。

卑怯な手ですが、議論と口喧嘩を混同する人は日本に多いのでしょうがなし。



















あと「報告は聞きません」という言い方をしたので、

耳鼻科、歯科、眼科、美容整形外科、などではなく

「自分は専門家」だと告白をしたということなので手加減はいらない模様










さらに公衆衛生をやってる人の典型的な思考回路なので

厚労省の人と話すつもりでディベートができます。















彼の主張は

「生肉、そしてそれ以上の事例がある食材はすべて禁止するべき」

ということです。










つまり寿司禁止派。医学の人の中でもかなりの強硬派といえます。































ちなみに
集団食中毒の例でいうと、









1990年代の10年間で腸炎ビブリオの魚介原因の患者数は7万人近く。


1984年にはボツリヌスを持った辛子レンコンで11名死亡

1990年にティラミスで700人発症。

1998年に冷凍ケーキで650人発症

2000年にカブの漬物で3名死亡

1949年に30人、51年に3人、97年に1人、同じく納豆玉子で死亡


1990年に井戸水で2人、96年に給食の野菜で8人、カイワレ事件(証明されてない)で3人

98年にサラダで3人死亡しています。



他にもホウレンソウサラダで1300人とか、色々あります。
























生魚でもレバ刺しでも死者は出てないですよ。そして近代国家では「個人の自由」を禁ずる時には「楽しんだ本人以外に重大な迷惑をかけた」証拠が必要です 



















彼は「レバ刺し」で死者がたくさん出ているという思い込みをしてるので、指摘。








「レバ刺し」で死んだ人は歴史上いません。

カブとか、納豆玉子とか給食とか、サラダ、辛子レンコン、井戸水はすでに人を殺めています。









加えて科学的なところだけではなく、人文学的なこの法案の欠陥を再度指摘。
























私O-157騒動の時には大迷惑したんですけど?内臓肉の生食が有害なことは医動物学の最初のページに書いてあることです。 







「お前の仕事が忙しくなったかどうかとか、聞いてないから」





と、言ってしまうのを抑える。


もちろん、「重大な迷惑をかけた」とは



傷害、疾病などを負わせることなのですが



理解されないとわかったので人文学アプローチは諦める。























私も大学で公衆衛生学を学びましたので知っていますが、
では、なぜ20年以上、レバ刺しを出し続けて食中毒を出していない店が存在するのでしょうか
 

そして、迷惑された際の原因食材と、具体的にどのような迷惑だったか教えていただけますか
 



















ここで、「レバ刺しを出し続けても無事故にできる」というデータを提出し

「内臓肉の生食は有害」という説を否定。












公衆衛生学では「内臓肉を丸ごとかじる」ことを前提としてるのと

学者は実際のレバ刺しの調理技術を全く知らないので


本に書いてあるデータは食中毒を防ぐ上であまり役に立ちません。










「食中毒を防げるのは学者ではなく料理人」


これを理解しないことには何も始まりません。














「20年以上、無事故」ということは



仮に菌がついていても無毒化するための技術はすでにあるという何よりの証拠で








学者が考えなければいけないのは




そのデータ(多分、学者でも私のツイッターを見てる人しか知らない)


を活用して分析し、








「どうやったらその技術を普及させられるか」ということです。














さらに「専門家の言うことがわからないのか一般人」という




医師などの先生と呼ばれる職業にありがちな態度をそろそろ戒めないといけないので











同じ学問の履修経験があることを告白。恥ずかしいずら。









あと、「大迷惑」の内容を軽くたずねてみる。






私は店名も明らかにしてますし




食中毒関係でちょっとおかしなこと言えば拡散されて

店が潰れて無職です。




そこまでとは言いませんが
彼に、「自分の立ち位置」を表明する気概があるか見たかったのです。
医師であることも自分からは言いませんし。












原因食材を聞いたのは

恐らく彼が言ってるのは「大阪の集団食中毒事件」で
給食が原因のやつだと思ったからです。




レバ刺しは「集団で食べる」ことは中々ないのでそのような事件は起きません。










「原因は給食です」
と答えれば







「給食が原因で仕事が忙しくなって大迷惑したから事実生肉を禁止せよ」






という主張になるので完全に論理破綻します。

詰みです。

























ここは医学の常識に挑戦する場ではないので、お答えする気はありません。厚労省でもどこでも掛けあってください。 












というわけで終了。


しかしなぜか、私が挑戦を吹っかけたことにされている。朝、眠い中、起こされたのに。
そんなに聖戦士の座を守りたいのか。。



















当時の原因食材と、あなたの「大迷惑」の内容を答えることは医学の常識への挑戦ではありませんよ 



一応、最後に指摘しておく。














「はっきりさせないのは、人を騙してるか、騙そうとしているか、のどちらかでしかない」


というフランスの格言は、その通りだと思うので。

誤魔化して自分を騙しているようでは成長はありません。













法学、論理学、政治学、宗教学、そもそも豊富な人生経験、、etcと

医師だと時間がきついでしょうが





「これをするな」

つまり他人に「生き方」を説くことにトライするなら最低限の知識です。












あと、学生のための一言メモですが


ディベートをする際に気をつけなくてはならないのは

どんなに真っ当でも華やかな論理でも





「話す相手、その人のためになるように」

という心が無いと全く意味がありません。






「相手に何か言ってやりたい」という動機だと常に敗北します












































さて、いかがでしたでしょうか。














随所に店主のドヤ顔が垣間見える今回のブログでしたね。













大学卒業以来

「女にモテなくなる」と使ってなかった論理学








今日は屋根裏の収納から引っ張り出してまいりました。




















食中毒なんかより対戦相手の画像が気になってしまった方









それについて店主はコメントはしません。アイマスで検索


























この週末

家族のだんらん、おいしい食事、健康な生活、充実した余暇















それらが皆さまの元にありますように願いつつ
今日の締めとさせていただきます。





また来週お目にかかりましょう。




※土日もやってます