大学進学を期に私は一人暮らしを始めた
通えない距離ではなかったが
地元とは縁を切りたかった

中高一貫校で更に少人数であったため

その狭い世界で結婚したり

今でもママ友として付き合い、

更に息子や娘を出身校に入学させ、

二世同士も友達…


馬鹿みたい…

いじめの思い出が強い出身校に未練はなく

狭い世界から飛び出さない同級生たちを馬鹿にし

切り捨てることで未来へ進もうとしていた


大学は楽しかった
同じ志を持つ者が集まり
一緒にいるのが心地良かった
また彼氏も出来た

家族にも弱味を見せれなかった私が
初めて出来た彼氏には弱味を見せることができた
寧ろ弱味しか見せれなくなり
強迫に巻き込み結局別れることになるのだが…

仲間と勉強し

バイトも経験し

彼氏と遊んだ

順調な大学生活を送っていた
強迫も影を潜めていた

大学1年生の正月に帰省して下宿先に戻ると

玄関の鍵が開いていた


部屋に入ると
ピンクのカーペットに足跡がつき
机の上の500円貯金箱が粉々に割れていた

泥棒に入られたのだ

そこから私の戸締まり確認が始まった
強迫が再燃した