東京都美術館の「ハマスホイとデンマーク絵画」展、昨今の事情により、早々と閉館になりました。是非とも観たかった展覧会なのに…。
そうはいっても、これがなかなか納得できるものではありません。
美術館へ行かなくても、手元にある展覧会のチラシや、美術館のホームページや作品リスト、過去の展覧会の図録(今回の図録は購入せず)、芸術新潮、等々、あらゆる手を使って、以下のように「ハマスホイとデンマーク絵画」展を、あたかも観てきたように、以下のブログを書いてみました。ただし、「デンマーク絵画」については、資料がなくて掲載を断念しました。画像に多少お見苦しい箇所があるとは存じますが、ご容赦ください。
なお、以前の国立西洋術館の際は「ハンマースホイ」でしたが、今回の東京都美術館では「ハマスホイ」の表記されているのはなぜでしょう?
みどころ:
1. ハマスホイ作品約40点が集結 日本初公開の作品もふくめ、ハマスホイの魅力を紹介します。
19世紀デンマーク美術の流れのなかで作品をとらえることで、ハマスホイという特異な才能の新たな一面をご覧いただけるでしょう。
2. 日本初の本格的デンマーク絵画展 コペンハーゲンで19世紀前半に華開いた、“デンマーク絵画の黄金期”の素朴で純粋な絵画から、印象派風の光の描写を取り入れたスケーイン派、世紀末の首都で活躍した画家たちによる室内画まで、魅力あふれるデンマーク絵画を日本で初めて本格的に紹介します。
3. デンマーク文化“ヒュゲ”に触れる 19世紀末デンマークの画家たちが描き出した北欧の美しい自然やプライベートな空間でくつろぐ家族の姿。デンマーク人が大切にしている価値観 “ヒュゲ(hygge :くつろいだ、心地よい雰囲気)” が溢れる珠玉の絵画を堪能ください。
「ハマスホイとデンマーク絵画」
身近な人物の肖像、風景、そして静まりかえった室内――限られた主題を黙々と描いたデンマークを代表する画家ヴィルヘルム・ハマスホイ(1864-1916)。17世紀オランダ風俗画の影響が認められることから “北欧のフェルメール” とも呼ばれるハマスホイの作品は、西洋美術の古典を想起させる空気を纏いつつ、近代の都市生活者特有の、ある種の郷愁を感じさせます。
欧米の主要な美術館が続々と作品をコレクションに加えるなど、近年、ハマスホイの評価は世界的に高まり続けています。日本でも2008年にはじめての展覧会が開催され、それまでほぼ無名の画家だったにもかかわらず、多くの美術ファンを魅了しました。
静かなる衝撃から10年余り。日本ではじめての本格的な紹介となる19世紀デンマークの名画とともに、ハマスホイの珠玉の作品が再び来日します。
「東京都美術館」ホームページ
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「芸術新潮」2019年12月号
特集・これだけは見ておきたい
2020年美術展ベスト25
2019年12月25日発行
発行所:新潮社
「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情」
展覧会図録
東京展
2008年9月30日~12月7日
国立西洋美術館
主催:国立西洋美術館
日本経済新聞社
ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ
発行:日本経済新聞社
©2008