「初老耽美派よろめき美術鑑賞術」を読んだ! | とんとん・にっき

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来るもの拒まず去る者追わず、
日々、駄文を重ねております。

高橋明也・冨田章・山下裕ニの「初老耽美派よろめき美術鑑賞術」を、一気に読みました。

「初老美術史家三人組のアートをゆる~く長く楽しむ極意」を、三人の美術史家が侃々諤々、あーでもない、こーでもないと、語りに語って飽きさせません。あっという間に読み終わりました。まだ余韻が残っています。

初老耽美派の"気高き"理念は、「ぼーっと仲良く美術作品を眺める」ことただひとつ。ぼくらは、美術鑑賞には正解などなく、そもそも美術は役に立たないものであると思っています。もし皆さんが正解や役に立つ情報がほしいとお考えであれば、今すぐ、この本を閉じて、数学の問題集かビジネス書を買い直してください。正解がないこと、役に立たないものーーーそれこそが、美術鑑賞と美術のもっとも尊く、揺るぎない価値であるからです。(はじめにより)

「初老耽美派よろめき美術鑑賞術」
毎日新聞出版:2019年12月20日発行

東京国立博物館の三人組

東京国立近代美術館の三人組

会いたい人に会いに行く
山下センセの一押し
「マリー=ガブリエル・カペ(自画像)」

高橋明也:
1953年東京都生まれ。美術史家。三菱一号館美術館館長。東京藝術大学大学院修了。国立西洋美術館、オルセー美術館準備室などを経て、現職。

冨田章:
1958年新潟県生まれ。美術史家。東京ステーションギャラリー館長。慶應義塾大学卒業、成城大学大学院修了。そごう美術館、サントリーミュージアム天保山を経て、現職。

山下裕ニ:
1958年広島県生まれ。明治学院大学文学部芸術学科教授。東京大学大学院修了。