「向井潤吉 武蔵野の面影を求めて」を観た! | とんとん・にっき

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「向井潤吉 武蔵野の面影を求めて」を観てきました。


久しぶりです。なぜか、秋になると「向井潤吉アトリエ」へ行きたくなるのは、僕だけでしょうか。緑に囲まれた木造のアトリエは、なんとも言えず落ち着きます。家から近いこともあります。子供が通っていた中学校の裏にありますから。本来なら、もっと頻繁に通わなければならないのですが…。


意外や意外、向井潤吉は地方の山村の風景を描いていたのかと思いきや、東京や埼玉など、東京近郊も題材に選んで描いていたんですね。驚いたのは、「新雪」という作品、「東京都世田谷区弦巻、蛇崩川付近」という作品です。向井の地元でもありますが、僕の家の近所でもあります。昭和15年頃の風景ですから、当然、今とはまったく違っていますが…。









「向井潤吉 武蔵野の面影を求めて」

武蔵野は、古く万葉の時代に詠まれ、その風趣は徳冨蘆花や国木田独歩といった明治の文豪たちにも好まれてきました。戦後全国を訪ね歩き、草屋根の民家のある風景を描き続けた向井潤吉(1901-1995)もまた、武蔵野を愛した画家の一人です。1933(昭和8)年に世田谷区弦巻にアトリエを構えた向井にとって、東京や埼玉近郊は最も身近な取材地でした。広い空の下、櫟(くぬぎ)や欅(けやき)などの雑木林や足下に生い茂る叢(くさむら)、それらに囲まれるように佇む草屋根の民家―。そうした、自然と調和した人々の素朴な暮らしの風景に心を惹かれ、向井は足しげく通いつづけました。また、高速道路の整備などにともない、そうした風景が急速に姿を消していく中、向井は荒川を越えて秩父方面へも取材の範囲を広げていきました。本展では、東京、埼玉近郊で描かれた風景を中心に、その周辺も含めた作品をご紹介します。武蔵野の面影を色濃く残すアトリエ館の庭もあわせて、お楽しみください。


「向井潤吉アトリエ館」ホームページ


muka1 「向井潤吉展」

わかちがたい風景とともに

2010年3月3日発行

編集:朝日新聞事業本部文化事業部

監修:橋本善八(世田谷美術館事業部美術課長) 

発行:朝日新聞所




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