フランク・ロイド・ライト「Fallingwater」を観た! | とんとん・にっき

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フランク・ロイド・ライトの大邸宅「Wingspread」を紹介しましたが、同じスライドケースの中に「Fallingwater」も入っていました。フランク・ロイド・ライトの最大の傑作、ブログに載せないわけにはいきません。日本では「落水荘」の名でおなじみの住宅です。観に行ったのは僕が20代半ば、1973年夏のことでした。1日がかりで観に行った建築は、ライトの「落水荘」と、コルビュジエの「ロンシャンの教会」の二つだけです。


ペンシルベニア州ピッツバークからベアランというところまで、車で半日がかりで移動、うっそうとした林の中にあります。用途は週末住宅です。アプローチから木立の間に落水荘が見えた時は感動しました。もちろん、滝の下から落水荘を見上げた時も、それ以上に感動しました。春夏秋冬、季節ごとの絵葉書も買いました。カウフマンさん、冬の別荘はリチャード・ノイトラに設計を依頼し、1946年、カリフォルニア州パームスプリングに、通称「砂漠の家」を鉄骨造で建てています。従って落水荘は夏の別荘ということになります。


以下の解説は「GI10 フランクロイドライトの住宅2」より


ライトは1928年から35年にかけての8年間仕事に恵まれず、タリアセンⅢとあと二つの建築を設計するにとどまっている。しかしこの期間に彼は、ひそかに次の時代の飛躍を考えていた。落水荘をはじめとし、ジョンソンワックス本社、Hanna邸、ユーソニアン住宅などを手がけ、彼の生涯で最も重要な作品を矢継ぎ早に発表する。彼69歳である。


河の上に突き出しているカンティレバーのテラスと居間が、とけ込むように空間を構成している。石の床は材料からくる冷たさを感じさせず、どちらかといえば温かい感触を持っている。開口部を構成する鉄のサッシは赤く塗られ、その色が外部の緑の林と対応している。自然の石をそのまま利用した暖炉、丹念に造られた木製の家具類、それらがすべて適切で明快な使い分けがなされており、そこから生まれる統一感は見事である。


上の階に進むと寝室・書斎、そして丘の上にはゲスト・ハウスがある。それらの部屋は居間より小さなスペースであるため、インテリアの材料は室内の空間に合せて小ぶりになる。どの部屋からも外部の景色を窓を通して観ることができる。











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