日々徒然。

夏になると加速するもの。

それは、食欲と読書欲。

本来よく言われる季節とは…秋、なんだけれど。

私の場合は、何故か真夏になると

それらが加速する。

夏ってもんは生き物の生命が輝いたりー

もしくは絶え絶えになったりする。

私はどっちかっていうと絶え絶えになりそうなので、

そうすると食べ物が必要で、

脳に刺激を与える為には　

本が要る。

お金が無いし乱読気味なので、

図書館や古本屋に行く。

本当は著者のためには購入した方が良いのは

解っているのに…

すみません。

でも、図書館の存在があってー

本当に　良かった。

もっぱら借りる本は

編み物の本か、

ミステリー・推理小説…など。

スティーブン・キングは自宅に割とあるけれど

無い本は図書館で。

何も考えずにバカになってリラックスしたいときは

逃避行的に雑誌「ムー」の新刊を読む。

新刊は借りて帰られないので、

図書館の涼しいところで貪り読む。

本当にあるのかないのかハッキリしない

謎で不思議な記事を読んでいる。

途中に入ってくる宝くじが当たった！って

金色の財布○○円、分割可能ー

願いが叶うというお念珠の広告まで

「ふ〜ん」と、体験談の文章を隅々まで読む。

すると、浮世を忘れて

身体がほぐれてくるのよね。

あと、古本屋さん。

こないだ初めての古本屋さんに行ったら

すごく話しかけられて、

少し戸惑った。

何故か私はどこに行ってもよく

話しかけられる。

きっと暑すぎて古本屋さんも

話し相手を求めていたんだろう。

話しかけられると私は話す、のでー

自分の好みの本を探すことが

難しくなる。

無言じゃないと…脳内レーダーが働かない。

本と出会うのはインスピレーションと

最初の出だしのページ　だ。

これだな…と感じる本は、

最初のページを少し読み進めてみると

周囲の音がー

全く聞こえなくなる。

そうすると私は裏を向け値段を確かめて、

買えそうならば購入する。

もう、出よう。

そう思いながら

店主が話し途切れない最中

奥まった棚の隅っこにあった本を何気に

手に取った。

ペラりと最初を読むと

一瞬で周りの音が無くなったので、

それに小銭を出し

家に持ち帰った。

またある日

気になる本があったので、

図書館にあるか

検索のパソコンで調べてみた。

すると、何と予約で17人も待っている！

何の本かはここでは置いておいて…

本の著者は割と悲惨な状況に置かれた方で

もうお亡くなりになっている。

本来ならば本を購入して、

いくらかの印税のお金が然るべき団体に

入るのがベストな選択なのに…。

私を含めてそれをタダで読もうとする人が

こんなにいるなんて…。

少し自分が恥ずかしくなると同時に、

他に予約を待つ人々もよっぽどに

金銭的な苦労をかかえている人なのであろうか、

それともただの好奇心で

貧困のなれの果てを覗こうとしているのか…？

そう思うと、

なんだか世の中が余計に世知辛く悲しくて。

少し胸が苦しくなった。

胸が苦しくなったけど、

図太く私は

18人目に予約を入れた。

私の番が来るのは、まだまだ先だ。

その間に本屋で購入を考えるかー。

それか、

その本は私にとっては読まなくてもよい本

なのかもしれない。

うん、そうかもしれない。

気を取り直し、

私が好きな推理・ミステリー系を探した。

三部作ある内の一作目は読んだ。

その、二作目と三作目だ。

続き、

これ絶対に読まないと！

脳内アドレナリンが出てきて

カタカタ！と検索するとー

二作目が　あった。

これこれ♪

残念ながら、

三作目は貸出中だった。

でも、いい。

これで私の2、3日はワクワクと

楽しい気分で　救われる！

図書館カウンターでカードを出して、

ピッ！としてもらう。

チラりと横を見ると、

大きな箱型の機械が置いてあった。

「紫外線殺菌装着・本を中に入れると

　　　　　　　　　　　除菌し消毒されます。」

コロナ禍の間にこのような機械が導入された？

それとも…以前からあったのかな？

私は、

気にしない。

だから本を片手に

図書館を出た。

私にはちょっとした楽しみ、がある。

本が新品で清潔じゃなきゃ絶対に駄目な人には

理解出来ないソレだ。

外の真夏のギラギラした太陽の下で、

今借りてきた本を光に晒す。

パラパラ〜と全ページをトランプのようにくると

ページの間に

ちょっとした食べ物みたいな

「カス」が挟まっている。

『これよ。　これなんよね。』

そのクラッカーのカスみたいなのが挟まってたり、

ページの隅っこに

小さな珈琲の跳ねた黒い点があるやつ。

そういうミステリー本、

かなりの確実で

面白いヤツ、やねん。

（※ただの個人的な経験上。）

図書館側からしたら迷惑な話だけど、

私にしたらそれは

面白かった本の「痕跡」だ。

前に読んだ人が夢中になりながら読んだ痕跡。

だから私は読む前からこれが

夢中になってすぐにページをくれると判り、

余計に良い本を借りることが出来たと

妙な安心感。

安心出来ないのは・・・

それが単に…

ハナクソだった場合！だ

ページを逆さまに下にして、

パラパラのカスを入念に払う。

そして

本を大事に鞄に仕舞い、

日傘をさした。

こちらは別の本。

私の痕跡はローレルの葉。

いや…ちゃんと外して返却いたします。

①

密告はうたう　警視庁監察ファイル (実業之日本社文庫)

Amazon（アマゾン）

②

ブラックリスト　警視庁監察ファイル (実業之日本社文庫)

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↑最後のページ、

ペラっと捲るとーー

『怖ァｧーーー‼︎』と唸ったゼ

③

残響　警視庁監察ファイル (実業之日本社文庫)

Amazon（アマゾン）

↑早く読みたいな〜〜

図書館本の痕跡。