僕は入院中の写真を一枚も残していない。


抗癌剤で髪の毛が抜け落ちた頭に酷く失望し劣等感を感じていたからだ


今思うと1枚位は撮っておけば良かったなんて思う。


有名人にでもなったら癌から生還した悲劇のヒーローとか、ホームレス中学生のようにお金儲けできたかな、なんて・・・・・


多分このままつまらない人生を送り死んでいくのだと思うけど・・・






癌になると実に多くの検査をします。


一番痛かったのは気管支ファイバー

肺に直接ファイバースコープを入れて見る!

当時その病院にはなかったので、主治医の先生と一緒にタクシーに乗って

隣街にある先生の出たJ大学病院まで行った。

考えてみればそんなVIP待遇があるのはよっぽど重病だった証拠。

死ぬかと思う程苦しくて涙が出ました。

胃カメラなんか屁でもありませんが、田舎の病院でヤブ医者に当たると気管支ファイバーより痛い目にあいます。


一番焦ったのは造影剤にアイソトープ禁止爆弾を使った検査!

放射線で癌細胞を光らせてCTをとった記憶がある。

MRIも一緒に取ったかも


説明書きには1日もすれば尿になって体内から抜けて出て行きます。

微量なので人体に害はありませんっ って何もしなければ癌患者は死ぬんだから高リスクの検査も我慢しろよって事なのか~と思った。


検査の後、歩けるのですが看護婦さんが車いすで病室まで送ってくれます。

○○さんは何歳?

「24になりました」

どこに住んでるの?なんて会話が続いたあと

こんどウチに遊びに来る?

ってお情けにしか聞こえなかったのでスルーしてしまいました。

おふくろさんタイプの人でして、あんまり好みでなかったのと

髪がない童貞コンプレックスですね。


勿体ない・・・・・




かつて病院の前に女子学園があった。

屋上が運動場にもなっていたので良い目の保養になっていました。

大きな郵便局の局長?にまでなったと自慢してた性格の悪いエロジジイはよく双眼鏡でのぞき見してました。今なら迷惑条例違反でしょうか?


ある日病室の窓を開けて仲のよかったM君と女子高生に紙飛行機を飛ばしました。


僕達は入院しているかわいそうなイケメン?です。

お見舞いに来てくださいと書いて・・・


勿論なんの反応もありませんでした


携帯もない時代でしたからね・・・・・