『QUEEN'S LIFE』のその後を綴ったブログです。
よろしくお願いします!

新ブログ『PRINCESS LIFE』(闇姫弐号)
http://ameblo.jp/tonsoku-princess/
☆最終回☆
昨日長距離バスでヒースローに到着。
その後宿泊先のホテルに移動してホテルで一泊。
金曜日の夜、全く寝ていなかったのでホテルでは夜8時頃から大爆睡。
途中目が覚めた時は夜11時だった。
もちろん土曜日の・・・。
そこからまた寝て朝4時に起床。
今朝は早い時間のフライトだったので6時にはホテルを出発。
これが本当に最後のイギリスとなる。

初めてイギリスに到着した日も同じホテルに宿泊した。
その時とは全く違った感情を持っている自分に驚く。
たった5か月前は日本に帰りたくてたまらなかった。
ホテルの窓から見える飛行機を見て
「あれに乗ったらすぐ日本に帰れるかなぁ・・・」
って思ってた。
でも今は違う。
「あの飛行機に乗ったらもうここへは戻って来られない・・・」
イギリスで過ごした充実した日々。
愛すべき仲間達、先生、クラブ、酒・・・全てを置いて私は日本へ帰る。

荷物を持って外へ出るとひんやり冷たい朝の空気が体中を包んだ。
もう腹は決まった。
私は日本へ帰る。
帰って日本での生活に戻る。
日本には私の愛すべき家族、友人達、日本の酒が待っているのだから・・・。

空港に着いてチェックインをする。
チェックインカウンターのおば・・・お姉さんが怖かった。
10キロも預け入れ荷物が重量オーバーしていた。
「あそこのカウンターで過重分払ってきて。そしてまたここへ戻ってくるのよ!」
と、なんだか怒られるみたいに言われる。
もちろん言い返すほどの語学力なんて無いし、重量オーバーしているのは事実だからシュンっとなって言われた通りにする。
でもなんとかチェックインを済ませ、荷物検査も済ませて搭乗時間まで待つ。
いよいよ帰るのかぁ・・・。
ここでコラリンからメールが入る。
「アナタの旅が安全であることを願うわ。ありがとう。また会おうね!」
涙をこらえて返信をする。
すると程なくオントナからもメールがきた。
「ちゃんと空港にいる?飲み過ぎて寝過ごしてない?気をつけて帰るんだよ。そして今年の夏にまた会おう!楽しみに待ってる・・・」
さすがに飛行機に乗る前日に飲み過ぎることはない。
そしてもう今後は記憶がぶっ飛ぶようなパーリーなんてすることはない・・・。

搭乗開始時刻になり搭乗を始める。
まずはヒースローからチューリッヒ空港に飛ぶ飛行機。
小型の飛行機なので狭い。
私は3人掛けの席の真ん中だった。
両隣はデカいヨーロッパ人のオジサン。
まさしく肩身の狭い思い・・・。
本当は飛行機の窓からUKの最後の景色を眺めたかったけどそんな余裕もなく。
心の中で「さようならUK・・・」と言っておく。
約2時間そんな状態で眠ることも出来ずに過ごす・・・。

チューリッヒに着くとすぐに今度は東京行きの飛行機に乗り換え。
東京行きの飛行機の搭乗口に行くと一気に日本人率アップ。
急に聞こえ出す日本語。
イギリスにいる時はあんなに日本語が恋しかったのに、今聞くとちょっとうんざりする。
この飛行機に乗ればいやおうなく日本へ帰ることになる。
ヨーロッパを出ることに・・・。

搭乗時間がやって来て飛行機へ乗り込む。
CAさんにチケットを見せて言われた通りに席に進む。
するとそこには不思議な光景があった。
やたらと足下が広いシート。
隣の席との間も離れている。
チケットを見た時に
「あ、窓際の席だ・・・トイレに行くの行きにくいなぁ・・・」
と思っていたけど、これなら隣の人に通路に出てもらわなくてもスイスイでトイレまで行ける。
そして驚いたのが、フルフラットになるシートだった。
エコノミーでもこの飛行機はこんなにシートに余裕があるんだなぁと思っていると、
「ワインかシャンパンはいかがですか?」
CAさんに聞かれる。
へぇ~、こんなサービスまであるんだ・・と思いながらシャンパンをいただく。
そうしていると次にCAさんが持って来たのは
『ビジネスクラス ディナーメニュー』
と書かれたメニュー表だった。
え???ビジネスクラス???
慌てて近くにいたCAさんに
「あのぉ・・・私、このチケットなんですけどこのシートでいいんでしょうか?」
と確認すると、ニッコリ笑って
「はい、お客様のお席はこちらでございます」
と答えられる。
はぁ?私ビジネスクラスですかぁ???
やっぱり信じられなくてその後2人のCAさんに聞き直した。
それでもやっぱり私のシートはビジネスクラスのそのシートだった。

よくよく考えると、今回帰りのチケットを手に入れるまでに相当時間がかかった。
日本でチケットを買った時、帰りのチケットも一緒に買ったのだけど、当初の帰国日は3月上旬の予定だった。
ところが私が帰国日を変更したためにチケットも変更手続きをしなければいけなくなった。
しかし変更手続きをするデスクがイギリスオフィスで、イングリッシュオンリー。
とてもじゃないけど私の今の語学力ではそんな手続き出来ない。
そこで、英語が堪能な日本の友達に頼んで変更手続きを代理してもらったのだ。
しかし当初は2日以内にEチケットをパソコンのメールアドレスに送ると言われたのに2日経っても届かず。
また友達に電話してもらって確認してもらうと、今度は月末までには送ると。
しかし届かず。
またまた電話してもらって文句も言ってくれて、そしたらやっと届いた。
その後、友達は航空会社のツイッターに苦情を書き込んでくれたのだ。
たぶんそれで航空会社がアップグレードしてくれたんだと思う。
そうとしか思えない。

一応自分で納得したのでゆっくりビジネスクラスを堪能することに。
本当に広いぞ。
食事もコースで、メインやデザートも聞いたことない料理名の中から選べる。
朝食もビュッフェ形式で、CAさんがワゴンに乗せた色々な料理を自分で好きなだけ選んで食べられる。
もちろんワイン、シャンパン飲み放題。
私は機内で久しぶりに日本のビールを飲みまくった。
ゆったりリクライニングシートに寝転んでチーズをアテにビール飲みながら映画観賞。
もう極楽ね。
成田までの約12時間、かなーりリラックスした時間を過ごせたわ。

そうして2月14日、日本時間8時50分、定刻通り飛行機は成田空港に到着した。
私のイギリス留学は終了・・・。




156日間という長いようで短かったイギリス留学。
最初は現実逃避という理由で飛び出した日本だったが、結果的にはものすごく収穫の多い時間となった。
留学を熱心にすすめてくれた友人、快く送り出してくれた家族、留学中たくさん応援してくれた日本の友人たち、イギリスで出会った多くの友人たちと先生、全ての人にここから感謝の意を送りたい。

そしてこの1日分が異様に長いブログを読み続けてくれた読者の方々、応援のコメントを下さった方々、本当にありがとうございます。
これをもちまして「QUEEN’S LIFE」は終了させていただきます。
帰国してからのブログは時間があればまた別の場所でやろうかなぁと考えております。
「QUEEN’S LIFE」は私の思い出として残しておくつもりです。
帰国してしばらく読み返していましたが本当にいろいろな経験ができました。
決して日本ではできないような事もありました。
このブログには書けない、いわば「裏QUEEN’S LIFE」的な出来事もたくさんありましたが、それは私の心の中だけにしまっておきます(笑)

このブログで出会った全ての方に感謝・・・再びお会い出来ることを祈っています♪
See you soon・・・・・

闇姫
早朝。
外は霧に覆われている。
なかなかイギリスっぽくていいじゃないか。
空は青いのできっと今日はいい天気になるだろう。
今日は長距離バスでヒースローへ向かう。
ヒースローで一泊して明日、日本へ向かう飛行機に乗る。

最後の荷物の整理をして身支度を整える。
キッチンではベーコンを焼く香りがする。
ん?今日は土曜日だからEnglish breakfastの日ではないはず・・・。
キッチンへ降りて行くとやはりそこにはEnglish breakfastが用意されていた。
「今日は土曜日なのにどうして?」
と聞くと
「今日はアナタの旅立ちの日でしょ?長い旅の安全を願って作ったのよ・・・」
と言ってくれた。
私は思う。
数あるホストファミリーの家の中で、この家にステイ出来て本当に良かった。
このホストマザーの元で生活できて本当に幸せだった。
一緒に笑ってくれたり喜んでくれたり怒ってくれたり泣いてくれたり・・・。
本当の娘みたいに可愛がってくれたホストマザー。
いろんな英単語や発音も厳しく教えてくれた。
このホストマザーと最後に一緒に大好きなEnglish breakfastを食べられる事を幸せに思う・・・。
やっぱり美味しいEnglish breakfast・・・。

私の荷物をホストマザーの車に積み込み町のバスセンターに出発。
出発1時間前だけど、ホリデーに入るので早めに行って並んでおいたほうがいいと言うことで。
車の中からプリマスの町に別れを告げる。
学校、大学、パブ、クラブ、ショッピングセンター、教会etc etc・・・。

バスセンターでホストマザーとお別れ。
ホストマザーは泣いてくれた。
私も泣きながらハグして御礼を言ってお別れをする。
ホストマザーの車を見えなくなるまで見送って乗り場へ行く。
乗り場へはまだ誰も来ていない。
先頭に荷物を置いて、日本の友達に電話する。
これからプリマスを去ると報告。
しばらく話してバッテリーが無くなりそうだったので
「日本で会おうね」
と言って切る。
まだ出発まで30分あるなぁ・・・。
ボケーっとスーツケースの上に座っていると、遠くから見たことのある体型の人が歩いて来るのが見えた。
あの背の高さ、スタイル、歩き方・・・マキシムだ。
あまり表情が無いいつもの彼らしく
「やぁ」
とだけ言って遠くを見ている。
「どうした?もしかして見送りに来てくれた?」
とニヤニヤしながら聞くと
「違うよ。買い物に来たら偶然見えたから・・・」
と、ぶっきらぼうに答える。
このバスセンター、買い物に来て見えるような場所に無い。
それに、普段彼は休みの日の昼前から動くような人では無い。
そんな彼の気持ちをこれ以上つつくのは可哀想なのでそれ以上突っ込まずにおく(笑)
バスが来るまで話をする。
バスが来てからは荷物を積み込んで出発までしばらく話し込んだ。
「見送りに来てくれてありがとうね」
と最後に言うと、今度は否定はせずに
「元気でな」
と笑顔をくれた。
あぁ、この人って笑うんだ・・・って思った。
それくらい普段無表情なので・・・。
最後にちゃんとさよならを言ってバスに乗り込んだ。
バスの中から手を振る私に彼は一瞬だけ手を上げてくれた。
手を振り続ける私を最後に笑顔で見送ってくれた。
彼はバスがバスセンターを出て道を曲がって見えなくなるまでバスセンターに立って見送ってくれた・・・。

さようなら 愛するプリマス 愛する人たち・・・・。