夏が終わりに近づいてきましたね。

 

かわいい♡ ↑ただ載せたいだけの絵です( ˊᵕˋ ;)

 

 

甲子園で「盈進」高校さんという名前を見て、

すぐこのお話を思い浮かべました。

 

『盈虚』。

 

(中島敦ファンはみんなそうかも^^)

 

えいきょ、と読みます。

意味は盈=満ちる 虚=衰える

なので、簡単に言えば「栄枯」。

本来、月の満ち欠けを表す言葉らしいです。

 

 

で、久しぶりに「盈虚」読み返してみました♡

あらためて読むと……

ほんとーーにドロドロしたお話(;´Д`)

甲子園から連想したのが申し訳ないくらい;;

 

でも、文章はかっこいいんだ……ッ!

 

復讐とか欲望とか、人間の悪いとこばかりなので、

内容は重くて怖くて(´・_・`)

 

でも、それを気持ちよく読ませてくれるのが敦先生。

ドロドロを名刀でばっさばっさ斬る°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°

中国古典を使うと、先生は本当に輝きます。

 

 

簡単にあらすじ…

 

衛という国の王子・蒯聵(かいがい) は、

父をまるめこみ、不倫をしている義母を暗殺しようとしますが、

家臣に裏切られ失敗、、、逃亡します。

 

衛に戻れたのは、なんと十七年後!

 

気まぐれで我が儘だった白面の貴公子が、

何時か、刻薄で、ひねくれた中年の苦労人に成上っていた。

 

 

どうやって戻ったかと言うと、

お姉ちゃんとその愛人(こっちも不倫w)の協力で

クーデターを起こしたのです。

 

そしてついに、衛の王になります。

 

荘公(蒯聵)が位に立って先ず行おうとしたのは、

外交の調整でも内治の振興でもない。

それは実に、空費された己の過去に対する補償であった。

 

 

出ました……「空費」!

先生はよくこの言葉を使います。

私は、中島敦作品の、象徴的な言葉のような気がしています。

 


敦先生は病気が悪化していく中で

今までムダにしてしまった(と感じる)時間に大きな後悔や、

恐怖を抱えていたのかな。涙

 

 

盈虚の主人公はひたすら復讐し、

「空費された」青春を取り戻すように

欲望に溺れ…

 

最期は伏線回収もあって見物だし、

直前の盛り上がりでは、月の描き方が最高🌕°˖✧

 

とても中島敦らしい、すごいお話なので

ぜひ読んでみて(読み返してみて)ほしいなぁと思います♡

 

それにしてもこの作品、良い人が一人も出てこない;

それもまた面白いところです(∩´∀`)∩

 

 

では、また。

最後までお付き合いありがとう♡

 

原因不明のネット不調がやっと直った

tonsensei-love

 

ほっ……(;´▽`A``