202211月に開催された世界ラリー選手権の最終戦「ラリージャパン」の会場で、

24年振りにこの方に再会したのです。

 

そう、生涯現役を貫いた、ラリードライバー篠塚建次郎さん。

 

 

篠塚建次郎さんと再会した時の写真がこれです。

 

再会した割には笑っていませんね・・・・・・(笑)

ちょっと会話が弾まなくて・・・・・・という感じでした。

今となって分かったのは、既にこの時は病と闘っていらっしゃったということなんですね。

 

正直、おしゃべりしていて、なんだか篠塚さん心ここにあらずという感じだよなぁ~という感じでした。

そして、よくクルマ運転出来ているなぁ~という感じもしました。

更に、ゼロカー務めてらっしゃいましたからね、世界ラリー選手権のコースを実際走っていた訳ですから、このお年になっても凄いなぁ~と感じていました。

 

お別れの会にもし参加できる機会に恵まれたら喜んで行こう!

 

 

僕は、

 

1987年に大学入学

1987年から自動車部に所属しモータスポーツを開始

1991年に三菱自動車に就職し、エンジン基礎研究部に配属

1995年からエンジン開発実験課に異動させてもらいラリー用高出力エンジン開発に従事

 

という経歴です。

こちらの記事にもそれがまとめられて記してあります。

 

 

時はバブル時代で、そしてモータースポーツブームでしたから、地上波テレビでモータースポーツはたくさん観ることができていた時代でした。

当時の篠塚さんの活躍もテレビを通して知っていました。

その当時、ボーリング場に行った時などは、モニター画面が、砂丘を走るラリーカーの走行映像だったりしていました。

就職して配属された途端に、ラリーエンジンを担当できる環境が同じ部内にありましたから、5年間希望を出して、めでたく担当させていただきました。

そして、そのテレビの中にいた篠塚さんとラリー参戦現場でお仕事を一緒にさせていただけた訳です(^^♪

 

 

その当時の職場の部長さんが(今でも半年毎に飲み会に誘っていただいております)

1997-1998年は僕の年にしよう!

と、言って任せてくれまして、テストから本番まで、全て行け!と言っていただけたのです。

これには狂喜乱舞しまして(笑)

(正直早く僕に任せてくれ!と思っていたものの)

喜んで日々務めました。

 

 

その、現場に行く前に、1997年、篠塚建次郎さんが、日本人初パリ・ダカールラリー制覇した時の、ラリカーパジェロのエンジンのハードとソフトを担当させていただいたのが実質的なラリーの仕事初成果でした。

この記事のパジェロに納まっているエンジンがそれでした。

愛知県岡崎市のエンジン実験ベンチから、このエンジンと制御ソフトをお届けしました。

その当時の職場の先輩がラリーに帯同して、日本人初パリ・ダカールラリー制覇のお手伝いをしました。

 

 

 

明けて、1998年、パリ・ダカールラリーも記念すべき20周年大会でした。

車両としてもパジェロエボリューションなる車両をベースにして、僕はそのエンジンを担当しました。

3.5L V6 MIVECエンジンを搭載しておりまして、吸気バルブのリフト量を切り替えられる機構(これがMIVEC)を備えていました。

その当時の課長が、

MIVECを砂漠で機能させるなら俺が現場に行く!

と訳の分からない事を仰っていたのですが(その当時の課長とも今でも半年毎に飲み会でご一緒させていただいております)

その課長はめでたく異動になり、僕が現場に行くコトになったのでした(笑)

 

 

1998年、パリ・ダカールラリーも記念すべき20周年大会。

20周年だから、その大会名称の通り、スタートは「パリ」、ゴールは「ダカール」でした。

お正月1/1にスタートし、ゴールは1/30頃でした。

長い長いラリーの旅でした。

 

そのパリ、ベルサイユ宮殿がスタート地点でした。

そのベルサイユ宮殿での車検の様子です。

当時の篠塚さん参戦車両パジェロエボリューションと篠塚さんです。

車両改造範囲で言えば、恐らく現代Rally2レベルの改造になります

 

 

パリのベルサイユ宮殿から南下し、ボルドー地方にある、シャトー ラトゥールで開催されたスぺシャルステージの様子です。

このワイナリーのオーナーが大のモータースポーツ好きで、ブドウ園の中でスペシャルステージが開催されるという、なんともステキなステージなのです。

シャトー ラトゥールのスぺシャルステージ出走前

 

 

ブドウ園の中を爆走中な篠塚さん!

 

 

ブドウ園のコースは赤土なので、それを走行後に落とすのが大変!

 

 

シャトー ラトゥール走行後、スペインのグラナダまで移動し、アフリカに渡航する前の作業。いよいよ砂漠を走破する仕様に整えているところ

 

 

篠塚さん、こんな振り返りをさせていただいて、ありがとう!