最近、ふと気付くとそんなことを考えている。不惑まであと10年足らず。迷えということか?
そういうことを考えると決まって会社の先輩が頭に浮かぶ。
彼は技術者として世界的に認められるために努力を惜しまない。30代前半に米国某有名大学のVisiting Researcherをした後、日本に帰国して某国立大で博士号を取り、更にその後MBAを取っている。(MBAは技術分野の資格ではないけれども企業人として必要と思ったから取得したのだと思う。)
何が彼をそこまで走らせるのか?
なぜ立ち止まらずに走り続けられるのか?
彼は最終到着地点が見えていて、そこに向かって全力疾走しているのだろう。
翻って自分。最終到着地点は見えているか?
自分も昔は彼のように世界を知って、一流と言われるエンジニアになる夢を抱いていた。でも、どうしても彼と同じペースでは走れない自分がいる。努力が足りないから?才能が無いから?どちらも正解だろうけど、本当の理由は多分違う。
おまえはそこに行きたいのか?
おまえは本当にそこに行きたいのか?
そこに行くためにおまえは何を犠牲にできる?
自問自答した。ずっと自問自答してきた。
結果、なんとなく違うことに気付き始めている。そこはそこで満足できる到達点だろうけど、彼と同じ努力・犠牲を払ってまで辿り着きたい場所ではない。家族との時間、趣味の時間、今しか楽しめない時間を捨ててまで辿り着きたい場所ではない。何気なく他人の夢を借りてきて自分の夢にしていたのだろう。
自分はモノを作るのが好きだ。特に誰かのためにモノを作るのが好きだ。
最先端の技術を追うのではなく、誰かのためにその技術を生かしてモノを作る。PCや実験器具を前に新しい方式の成果を世界に示すより、新しい技術を使って新しいものを作る方が断然楽しい。そもそも新しい技術を生み出す才能が無いのかもしれないし、情熱がないのかもしれない。それは考えないことにして(笑)、そういう仕事はだれか野心的な研究者をチームに入れて彼/彼女にやってもらいたい。
そうそう、思い出してきた。昔からやりたかったことは、大きなチームをまとめてデカいプロジェクトを成功させることだった。だから今の会社に入ったんだった。原点に立ち返ってきたぞ、俺!
とはいえ、今は自分もVisiting researcherの身。今の自分の研究は自分以外できないわけで頑張らなきゃなぁ。それに一度も世界の先端に触れたことのない人間が、一流の人間を使いこなせるわけが無いしね。