戦力外の唄に愛をこめて | TONOオフィシャルブログ「TONOログ」Powered by Ameba

戦力外の唄に愛をこめて

プロ野球の2012年が終わりました。


国内ではジャイアンツが優勝し、そのジャイアンツは

見事にアジアチャンピオンにもなりました。


ジャイアンツファンかどうかはさておき、

日本のチームが海外のチームとの対戦に

勝利することはうれしいものです。



僕らが目にすることが出来るのは、

そういう華々しい部分ばかり。


その陰で、今年もたくさんの選手が戦力外通告を受けます。


『クビ』ってやつです。


勝負の世界は厳しいっすよ。


どれだけ練習しても、結果がすべての世界。


レギュラー及び一軍としてベンチ入りする選手、

そして一軍を目指して二軍で練習に明け暮れる選手。


上から数えてそこから漏れれば、選手は職を失うわけです。


どれだけ活躍しても、怪我によって選手生命を

絶たれる場合だってあります。


だからといって、そういう影の部分に光をなんてことは

僕はまったく思いません。


僕たち庶民が目にする部分は、限りなく華々しい

世界であってもらいた派です。


輝きが強ければ強いほど、影が深く大きくなるのは必然。


確かに影も大切ですが、僕らがお金を払ってでも

みたいものは、あくまでも輝かしい世界ですからね。


その輝きに魅了され、僕らは勇気をもらったりするわけです。




比べても仕方のないことなのですが、この季節になると、

自分のいる世界とそういう世界を比べてしまう自分がいます。


ある意味、自分を戒めるためですが。。。


『唄うこと』にはレギュラーも一軍も二軍もありません。


ストリートで唄うミュージシャンもたくさんいます。


もちろん、それが職業として成立しているかどうかは別ですけど。



今さらですけどここで言っておきますが、

今日のTONOログは非常に不毛なTONOログです。笑


それを踏まえて先に進んでください^^;



プロ野球選手は野球を観客に見せることが仕事です。


その上で、勝つことを課せられます。


球場に足を運んでくれる観客や、テレビで試合を

楽しむ視聴者にプレーを見せてお給料をもらいます。


ミュージシャンの場合、様々なチャンネルで演奏を見せたり

聴いてもらったりするのが仕事。


野球選手と同様に、それを楽しみにしている観客が

少なければお給料は減額、もしくは無くなるわけです。


誰かひとりでも、その人の心を演奏で癒すことが

出来たとしたら、それはミュージシャン冥利に尽きますし、

とてもとても喜ばしいことです。


しかし残念ながら、それでは職業にはならないのですよね。。。


なぜに今日のTONOログが不毛なのかというと、

この季節になると思うんです。


そういうの、社会的には戦力外なんじゃないかってね。


もちろんわかっています。


社会に貢献するというのは、大きさの問題ではないということ。


その歌で誰かひとりでも何かに立ち向かう勇気を持ってくれたなら、

それはじゅうぶんすぎるくらいに貢献しているのであろうということ。


僕がある意味戒めのためにこういうことを考えるのは、

プロのスポーツ選手がプレーを続けるための日々の

努力や、想像を絶するプレッシャーの中での日々と

比べたら、僕の意識は戦力外なんじゃないかという

自問自答をしてるだけ。


そして毎年同じことを思います。


まだまだ甘えてんな。


ってね。


毎年毎年考えてんだから、いい加減にそろそろ

脱出出来ないものかと残念でしかたありませんが。。。



突っ込まれる前に反省しておきます^^;


ゴルフの世界で言えばシード権みたいなもので、

たとえばもし、日本国内で演奏出来るミュージシャンの

数が○○人って決まってたとしたら、それでも今日と

同じ日を過ごすと自信を持って言えますか?ってこと。


こんなことを考えただけで、すでに膝から崩れ落ちそうです^^;


『音楽』っていう老若男女を問わずに世界中の誰もが

参加することが出来る、なんとも曖昧な世界であるが

故の甘さを、正直なところ認めざるを得ません。


しかしながら、やはりこの世界でも一流と呼ばれる

プレーヤーたちはきっと、この時期に戦力外通告を

受けることなく来年もプレーする人たちなんだと思うのです。


芸術の世界には戦力外通告を出す人がいません。


存在しないのをいいことに生じる甘えと戦いながら、

来年もプレーすることを希望する僕をお許しください。


『唄』で納得してもらえるように、


優しい『唄』をお届けできるように、


これからも精進します。


よければどこかで、僕の唄に触れていただけると幸いです。




あの日の僕に 決して自慢は出来ないけど


今日も僕は胸を張れます


それでいい



それでいい




TONO