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風の中に

ロンドンオリンピックが閉幕しました。


終わりはやっぱり淋しいけれど、とてもとても

たくさんのことを感じる良い機会でしたよ。


日本も過去最多のメダルを獲得。


もちろん欲を言えばキリが無いんだけど、

大変満足な17日間でございました。



約1万人の競技者が世界中から参加し、

26競技・302種目の激闘を繰り広げたわけですが、

単純計算で302人の金メダリストが存在します。


団体競技もありますが、そのへんはざっくりで。笑


この計算でいくと、金メダルに輝く選手は全参加者のたった3%。


そしてその競技者たちは、70億人の中から選ばれた人たち。


オリンピックで金メダルを獲るということを70億分の302個と考えると、

どれだけスゴイことかってのがよくわかります。


もちろん、超ざっくりな単純計算ですが^^;


オリンピックで金メダルを獲ると人生が変わるってのも、

なるほどって感じですよね。


僕たち庶民の目には、どうしてもメダル争いのシーンが

多く届きますが、金メダルがたった302個しか無いってことは、

実質1万数百人が参加した今回のオリンピックでは、

1万人を超える敗者が存在するということ。


各国で行われた予選も踏まえると、世界一という事の

重大さが身に沁みます。


それでもやっぱり、金メダルも射程圏内と言われた

日本人選手が負けると、残念な気持ちになってしまうの

ですよねぇ。。。。


僕らって勝手だね。


終わったから言えるきれいごとなのかもしれないけれど、

すべての選手に惜しみない拍手を送りたいです。


本当に楽しい夏の思い出のひとつになりました。


どうもありがとう。




頑張ってる選手の姿は、どんな言葉も及ばないくらいに

人の心に訴えるものがありますよね。


きっとそれは誰もが同感じゃないでしょうか。


「被災地の子供たちに勇気を与えたくて」


試合後の日本人選手たちからは、こんな言葉が

たくさん聞かれました。


被災地のみなさんだけじゃなく、確実に日本中の

人々にそれは響いたと思いますよ。


しかしながら個人的には、やっぱり言葉ってのは

とてつもない威力を持ってるんだなぁって、あらためて

実感したオリンピックでもありました。


実況アナウンサーの言葉ひとつで、こんなにも

見る者の気持ちって変わるもんなんだなって。


メロディーにのせて言葉を紡ぎ、

言葉を綴ることが僕のひとつの

役割でもあるわけですが、とっても

いい勉強になりました。


女子レスリング48kgで金メダルに輝いた小原選手の試合。


正直言いまして、あの実況アナウンサーがいなければ、

僕はあそこまでの感動を覚えたかどうか。。。。


決勝戦までの苦難の道程などなど、試合を楽しむということ

だけならある意味不必要な情報を知ることによって、人は

どんどん自身の感情を移入していくんですよね。


あの実況が感動の金メダルを演出したことは、

紛れもない事実だと思います。


僕の仕事は実況ではありませんが、言葉というのは

とっても力を持つもの、時と場合によっては凶器にも

成りうるくらいに力を持つものなんだと自覚して、

またより多くの人の心に何かを残せるようなものを

作り上げたいなっていう意欲にもつながっています。


ほんとね、まだまだ書きたいことだらけなんですけど、

ダラダラとたくさん書いてたらただの実況になっちゃうんで(笑)

僕の頭の上のほうにあるこれくらいにしておきます。


みんなはみんなで、それぞれがそれぞれにたくさんの

感動を覚えたと思うので、そういう気持ち、これからも

ぜひ大切にしてください。


最後に、今回のオリンピックの実況でとてつもなく

僕の心に突き刺さったステキなワンフレーズを

紹介して今日は終わります。


女子バレーボール3位決定戦に挑んだ日本の相手は韓国。


見事に日本は勝利。28年ぶり銅メダルに輝きました。


涙なのか笑顔なのかわからないくらいに、ぐちゃぐちゃになりながら

歓喜に沸く日本代表選手たちをカメラは映し出します。


その光景を見ながら実況アナウンサーが紡いだ言葉が、

まるで詩の一部かのようにとっても美しかったんです。



探していた、


見失っていた光は、


ロンドンの風の中にありましたぁ!



ステキです。


もちろん、アナウンサーも興奮して絶叫気味でのセリフですが。笑



この夏、アナタの探し物だって、ちょっと足をのばした

どこかで吹く風の中にあるかもしれないよ^^


さぁ、もう一度光をさがしにゆこうか。




との