いきなりステーキ社長辞任 | とんきちのブログ

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いきなりステーキを運営するペッパーFS創業者である一ノ瀬邦夫氏が経営からの辞任を表明した。

業績不振の責任をとってという事らしいが、次の社長苗字が一ノ瀬って事でお察しください。


十数年前に首都圏で立ち食いステーキ店で格安でステーキが食べられる店という事で人気に火がつきどんどん店舗を拡大していき、500店までなった。


店の経営には、「3の壁」があるって事を聞いた事がある。


まずは、経営者も含めて従業員3人の壁、一人や夫婦二人だとスムーズに行く事が、あと一人増える事で運営の難易度が跳ね上がる。兄弟や親子の事もあるだろうし、他人の事もある。

二人までの時とは違い報酬をきちんと分配する必要がある。


次に3店目の壁、2店舗までなら経営者が行き来して管理する事が可能だが、3店となるとそうはいかず誰かに運営や経営の一部を任せなければならない。

自分の思いと同じ考えで動いてくれる分身が必要だ。

これが3店の壁。


そして3年の壁、軌道に乗り定着化するかどうかの時期


そこを乗り越えて店数を増やして成長していくとぶち当たるのが30店の壁だ。


そこまでは気心知れた創業時から仲間や幹部にある程度経営を任せ順調にきていたが、この壁の前で足踏みしたり、後退してしまう事も少なくない。


原因は経営幹部に新たな血が入らなければならないという事。

又、それまで支店経営で出来ていた事も、統一ルール作りオペレーションを標準化していかなければ立ち行かなくなる。

いわゆるチェーンストア経営に移行しなければ、その壁は乗り越えられないという事だ。

ここを超えると一気に成長する企業が多い。


そして次の壁が3桁の壁だ。

100店舗だ。

さすがにここまでの規模となると、それなりにチェーンオペレーションが確立され財務的な諸表もきっちりしている事が大半だとは思うが、この壁をどう超えていくかが真の経営者の手腕だと思う。


この先どういうスピードで成長させる目標を設定するのか、その為の課題の洗い出しやそれに対する投資は?などのグラウンドデザインを描いて、それに沿って経営していかないといけない。


ここで調子に乗ってエイヤーで進めてしまうと、後で取り返しのつかない事になる恐れがある。


その典型がいきなりステーキだ。


店舗オペレーションはそこそこきっちりしたものを持っていたが、この社長自身が支店経営の域を抜け出せていなかった。


周りにイエスマンばかり侍らせて、何事も実質トップダウンで決めていく。


以前テレビ特番でいきなりステーキ取り上げていた際に不振店対策としてオイスター店に業態変更するというくだりがあったのだが、その根拠は社長の思いつき、誰も周りは止めようとせず、素晴らしいアイデアです的な賞賛をするばかり。反対意見を言おうものならその場で袈裟懸けで真っ二つに斬られるけどwww


挙句の果てには、社長自筆の怪文書ポスターの店頭掲示、誰か止めろよwww


出店戦略にしても商圏人口とかシェアとかのきちんとした分析もせず出していたみたいだし、成功し続ける事はないわなという感じ。

こんな田舎に出す?って驚いた事がある。


最大500店あったものが今や半分の250店らしいが、今のままの運営を続けていたら、近いうちに消滅するだろう。

次期社長も同じ苗字だし変わりきれんだろうな。


立ち直る可能性があるとすれば、価格と価値のバランスを取ること。

相次ぐ値上げで今やワイルドステーキ450gは2420円もするらしい。

適正価格はズバリ1500円。立ち食いで始めた時はそれくらいだったんと違うか?


断言する。

原点回帰しない限りいきなりステーキに明日はない。