新年2日は、朝から箱根駅伝をテレビ観戦。


2年前に往路のゴール地点に、三女に頼まれ、一緒に東洋大学の柏原選手の応援に行きましたが、その時の1年生だった設楽啓太選手が4年でキャプテン、5区を走り、見事区間賞での2年ぶりの5度目の往路優勝。




http://ameblo.jp/tonkatumarutoshi/day-20120102.html


2区の山梨学院大学のオムワンバ選手の骨折途中棄権や、5区の日体大の服部選手の快走など、見どころがたくさんありました。


お昼は、お節料理やおしるこなどを食し、子供たちや義母が、年賀状が足りないということで、郵便局に買いに行ってあげ、その後、3本、また映画を借りて、観ました。


最初の作品は、原作はピューリッツァ賞を受賞した、スタインベックの同名小説、ジョン・フォードが監督し、アカデミー監督賞、そして、母役のジェーン・ダーウェルがアカデミー女優助演賞をダブル受賞作品「怒りの葡萄」。





30年代半ばの中西部の大恐慌の時代。資本主義のひずみは搾取される側の人々に大打撃を与える。


そんな中、生きる為に仕事を求めて、トラックに溢れんばかりの家財道具と家族を積んでオクラホマから夢のカリフォルニアを目指した一家の物語。


あからさまにニューディール政策の側に立って、アメリカ農民の真の逆境で生きる大家族のロードムービー、中でも光るのは、トム演じるヘンリー・フォンダの反骨心やトムの母親の極限状態でのハートの強さ、当時の困難な状況を切々と描いている。


今作のような、つらい時代をたどった先人たちの歴史は、現代にもある意味、通じることだと、あらためて思えます。


続いて、元旦に観たチャン・ィ―モウ監督の別の作品、主役のフークイ演じた、グオ・ヨウが、カンヌ映画祭の主演男優賞を受賞した「活きる」。





中国の1940年代(国共内戦・三反五反運動)、1950年代(大躍進)、1960年代(文化大革命)の大きく三つの時代をそれぞれの政治的な出来事を背景に、1つの家族が中国の庶民として翻弄されながら生き抜いていく姿を、丁寧に描いている。


中国の歴史に翻弄されつつ、たくましく生きていく夫婦の姿に、その時々、言葉を失いますが、庶民はいつの時代も、社会状況に合わせて、健気にひたむきに生きいていくことが、何より求められるように感じます。


その後、少し休憩し、夜食は、今日も家族揃っての、もつ鍋。


今の日本も難しい時代ではありますが、「怒りの葡萄」や「活きる」の家族からすれば、平和な時代に、自分たちは生きていることの有難みを実感します。


最後の作品は、デンマーク人のニコラス・ウィンディング・レフン監督が、カンヌ映画祭監督賞を受賞した作品「ドライブ」。





スタントマンと逃がし屋の二つの顔を持つドライバーの姿をクールに描き、昼と夜では別の世界に生きる孤独な男が、ある女性への愛のために危険な抗争へと突き進んでいく姿を描いた作品。


今作は、映像の美しさが際立ち、無駄なセリフやカットも、極力排除、見ている側は、好みは分かれると思いますが、作品としての独特の間とオシャレな雰囲気を貫いているのは見事な作品でした。


そんなこんなで、お正月の短い2日間の休みも、久しぶりの映画三昧で終了。


今日は、仕事始め、元気に1年頑張ります。


皆様、今年も、どうぞよろしくお願いします。