第43回目のゴールデンスカラップという

料理コンテストをドキュメンタリー風

(モキュメンタリー風)に

描いたものです。

 

アメリカの料理というと幅が広すぎて

説明するのが難しい。

この映画に登場するのは、

マサチューセッツのケープコッド付近。

冬はとても寒い場所です。

だから新鮮な魚や貝が取れる。

それでも最近はcod(タラ)が

採れなくなってきました。

実際に撮影で使われた場所は

Cape Cod Natitonal Seashoreそばの

Wellfleetという海の町です。

 

持続性可能な漁業が続くように、

豊富に捕れるサメの一種であるdogfishや

skateというエイの一種を料理に使うようになりました。

 

オーストラリアでも揚げた魚というと、

サメを指す場合も多々あります。

私も食べたことがあるけど新鮮なら

柔らかで、いわれないと判らないです。

Fish and Chipsと言っても使われる食材は

色々だということですね。

 

 

父がアメリカのNYへ渡ったときは

貧乏学生でした。

とにかく1人暮らしするのが精一杯だった。

だから家族をよんだころは

旅行なんて行く余裕もなかったのです。

 

車を中古で購入して、モーテルやインに泊まりながら

地元民が集うダイナーやカフェで食事。

またはフードトラックは大きな道路沿いに

停車していることが多いから、

車の旅をしているときは

よく利用していました。

 

今なら評判が直ぐにネットで調べられますが

当時はソーシャルメディアもなく、

一か八か・・・
それでもたいがい、

美味しいことが多くて

値段も良心的で量も多く、

4人家族にはありがたかったです。

 

けれど今はfood truckが人気で

提供する食事の値段もあがって

安くはなくなってきました。

 

70年代はまだ日本人が田舎だと珍しく

気のよい店主がおまけにドリンクをくれたり、

デザートを無料で出してくれた、

楽しい思い出もあります。

 

 

この画像↑は、

コンテストへ参加する3つのレストランのうちのひとつ。

家族が行きやすいレストランの名前は

地名とそのままのCape Cod。

 

けれど、地名とひっかけて、

なぜか、ケープ(Cape)を着た

可愛いお姉さんたちが揚げた魚や

フレンチフライズ(英国ならChipsとよぶ)

をテーブルまで運んでくれます。

 

ここのオーナー夫婦の奥様が

絶対に体の線が綺麗な若い女性しか

雇わないことにしていると・・

PTにひっかかるような事を話していました。

もちろん本気じゃなくて、

ブラックジョークなのですけど。

 

 

 

↑の画像は

ハッピーな売春婦(Happy Hooker)という凄い店の名前で

調理を担当するSeth(セス)。

 

目つきがかなりイっていると思いませんか?

この役をしていた俳優は本当によかったです。

Tobias Jelinek という俳優で、

連ドラのArrowにはBootsという役で

登場していました。

Basketsというあまり人気のない

連ドラにも3エピソード出ていました。

乾いた笑いのドラマです。ここでも

いい味を出していましたね。

私はBasketsが結構好きなのですけどS3で

終わっちゃうのかな・・・・

 

 

Sethは料理人という顔だけではなく、

可愛いテディベアをスタマイズして、

亡くなった著名人(Celebrityの略がCeleb)と

似た顔にしてあげるのです。

そして、洋服を着せてファンに販売するという

副業も持っているのです。

亡くなったセレブをテディベアに似せて・・

というのがブラックジョーク。

不謹慎ではありますが・・


 

Sethがくまのぬいぐるみを斧でバシっと首元から

切り落とすところなんて、

笑っちゃいけないのに、

不気味を通りこして・・

暗い笑いになってしまう。

 

そういれば、

日本人はなぜ、雇われ社長程度、

田舎のちょっとした小金もち、

世界的に知られてもいない日本の芸能人

を「セレブ」というのか、本当に笑いたくなる。

 

著名人をCelebと言うなら判るのだが・・・

それに英語圏ではソーシャルメディアの発達で、

社会的に何か貢献してもいない

自称「セレブ」も多く、ここ10年は

特に良い意味では使われていなくて、

半分馬鹿にしている意味合いも

含まれていることがあります。

 

この二つのグループ以外に

もうひとつ、魚屋さんという名前の

フードトラック

(和製英語では「キッチンカー」?)を

持っている男性2人が

The Golden Scallopの大会へ参加します。

 

1人は漫画を描くのが上手くて

もう1人は唄うのが上手という

芸達者な2人です。

 

そしてなぜか彼らのフードトラックの

窓口にある缶を

盗んでいくおやじがいます。

 

それで思い出すのが

一時期アメリカで論争になっていた

food truckにtipをすべきか

しないべきかの論争。

大半の人はしないという姿勢です。

レスランやカフェなら座って

ゆっくり食事が出来るしトイレも

使えるのに、そういう設備がない

フードトラックにチップを渡すのは

変だと思うという論点です。

 

私もfood truckにはtipはしないです。

 

なぜならファーストフードのタコスの店や

テイクアウトがあるお店(お弁当系など)、

マクドやKFCのような

チェーン店でもtipは取らないのに。

 

 

 

映画のあらすじは、

特に込み合っていません。

 

案外、接客と飲食業界入ってくる人たちは

変人の集まりってこともあるのでしょうか?

(私も接客や飲食の経験は10年以上あります)

 

 

奇妙な人たちを集めて映画に編集したとも

言えるこの「ゴールデン・スキャラップ」は

休日の疲れた日に

パジャマで見られる肩のこらない作品でした。

 

くだらない話っちゃーそうだけど、

日々仕事が上手くいかず、

いらいらしている人には

こういう変人の集まる映画って

癒されるかもしれないです。