古くから南米アマゾンの熱帯魚にこだわり、特に鎧鯰に特化した品揃えを見せる水生生物研究所には、他の熱帯魚屋とは一味違う研究用の材料が店内の各所に見られるため、水槽に泳いでいるお魚以外にも研究用の標本を拝見するのも楽しみの時間となる。
店の外でカラっカラに乾かされた鎧鯰の干物は、もちろん食べるための干物を作っているのではなく、これらも研究材料のひとつなのです。
普通の熱帯魚屋では、やむ終えず死んでしまった個体はゴミ箱行きが当たり前だけど、この研究所ではその死も無駄にはせずに魚類研究の材料として多くの個体が研究されて来た。
常に魚に対する「?」な部分に目を向けて、種類ごとに違う多くの特徴を解明しつつ、長年の魚類研究に基づいた結果を残して来た詳細は、熱帯魚を販売する立場の人間として知らなくてはならない貴重な情報なのだと、いつもここに来る度に感じるのです。
疑問を追及する事も楽しい生き物の奥深い世界、魚類たちが進化してあわせ持つ不思議な世界を少しでも知る事が出来れば、今まで何気なく見ていた見方が180度変わり、さらに観賞飼育のありかたも変わって来る。
協力:プラゼール水生生物研究所