江戸時代の丸型水槽 | ワイルド☆スターズ10-2ブログ

ワイルド☆スターズ10-2ブログ

アクアリウム業界で生きている男。お得意の生き物や植物を紹介しながら、毎週恒例の旅路も紹介!人生は生物とのワイルドライフ。

ちの娘と録画を観ていた世界的に話題となっているあのアニメ、個人的には興味が無くて観た事がなかったけど、娘にいろいろと教えてもらいながら観ていたら、何となくだが楽しくなってきたのは気のせいか?



そんな劇中のなかで、ふと目に止まってしまったシーン(※職業柄なので…)での金魚の丸い水槽は、江戸時代に金魚を楽しむために作られた桶型のガラス水槽で、当時の江戸ではそんな丸い水槽に和金や流金を泳がせ、玉石を敷いて水草を入れて観賞していたという歴史は、最も古い水槽であり、江戸の粋な金魚の楽しみ方が現代でも時代劇やアニメでも再現されている。






現代でこそこのような桶型の水槽を見る機会も少ないけど、日本を代表するこの古き良きスタイルの観賞魚容器は、行灯型の水槽と同じく今の時代では逆にお洒落な水槽として注目を集めると思うけど、水槽を制作しているアクアリウムメーカーも、水槽専門制作会社も企画していない。



昔の話、個人的に桶型水槽や行灯型水槽を売り出したいと、専門の職人の元を訪れて、いろいろな案を出しながら、江戸時代の雰囲気を残す水槽の企画を提案して、制作してもった事があるけど、木材の制作に掛かる予算が思いの外掛かってしまい、1つ制作するのに15000円ほどの制作料になってしまったため、多く販売する事が出来なかった。






水槽の枠を木材で作り上げる事に意味がある江戸の水槽なので、金型をおこして機械で大量に作る商品では本来の雰囲気が伝えられないので、1つ1つオーダーメイドの限定品で木枠作りの職人が制作して、その大きさに合わせたガラス板を接着無しで組み上げて完成する江戸時代の水槽を模したアクアリウムを本格的に提案してみたい。


世界に1つだけの古い時代で楽しまれていた木枠の水槽は、いいモノであれば高価でも売れると思う。