先日妹のK子さんに誘われ、高木正勝さんの「大山咲み」というコンサートに行ってきました。
7月頃一緒に行ってほしいと誘われたとき高木さんって誰だっけ、CMの曲とか作ってはるK子さんがもう何年も良い良い!って言ってる人だったかな?ぐらいの知識しかなくて、そしてコンサート当日になるまで別に下調べもせず妹のお供ぐらいの軽い気持ちで出掛けたのでした。
(私が知らなかっただけで、高木正勝さんは実はとてもとても有名な方だということが後からわかりました。)
そうして会場前で待ち合わせしていたK子さんとホール内に入ったとき、個性的な服装のお客さんが多いなぁと思ってなんだかわくわくし、そして楽器が置かれた舞台を見てますます期待が高まり、少し先を歩いていた妹にすごいね、舞台に木が植わってる!屋外のコンサートみたいやん!と言ったら、振り返った妹は、そうやろ?こんなホールで、しかも最前列(端の方ではあるけれど最前列だったのです)で聴けるなんて一生の運を使い果たしたわ!
と言い、今まで見たことないぐらいほくほくした表情をしていました。
そうしてなんの予備知識もなく、ぽんっと最前列に座ってしまった私も二時間半後にはすっかり魅了されて手がおかしくなりそうなぐらい拍手していました。
終わらないで終わらないでって思いながら音楽を聴いたのはいつ以来だろう。
とにかく素晴らしいコンサートでした。
勿論演奏が素晴らしかったのだけれど、舞台の様子や背景に映る映像や、ライトなんかも。合間に少し出てこられたダンサーの方も、巻物の紙芝居を読んでくれたおじいちゃんも。そのほか何もかもが。
狐のお面を着けてなにやら口上を述べていた方も。(とても緊張しておられて、それがまた好感が持てて心の中ですごく応援しました)
なによりもピアノの音色がきれいでした。
それにとても優しい音だと思いました。
ありきたりな表現しかできないことが情けないのだけれど、心の底から圧倒されて、そうしてもう隅々まで満たされたコンサートでした。
タイトルも知らない初めて聴く曲に心を寄せながら、今争い事の只中にいるひとはみんな高木さんの音楽を聴けばよいと思いました。人間同士の争い事ならたいてい解決してしまえるに違いないのに、と。
もう一度あの空間に戻ってコンサートを最初から聴きたい。何度も何度も聴きたいです。
絶賛しても絶賛してもしきれない素敵なコンサートでした。