韓国の南東部にある 良洞(ヤンドン)村は人口350ほどの小さな村ですが、500年以上前の朝鮮王朝の文化をそのまま残していることから世界遺産となりました。かつて朝鮮王朝を支えた両班(ヤンバン)という官僚たちを多く輩出し、儒教の精神を堅く守ってきたのです。
この村の孫家の初代孫昭(ソンソ)は朝鮮王朝前期に、両班として国家の危機を救った人物と言われます。以来孫家は王朝の栄華に力を尽くしてきました。一族は先祖の孫昭を神のようにあがめ、亡くなった日に祭祀を執り行ってきました。
祭祀当日は韓国全土から一族の重鎮たちが、良洞村の家に集まります。家は元々孫昭が建てたものです。当主が孫昭夫妻の位牌を祭壇に運び、祭壇には果物、伝統的なお菓子などが高く積み上げられます。そして先祖の霊をこの世に招き食事を勧めます。先祖を敬う儒教の伝統がこの村ではいまだ息づいていました。